
「エンゲージメント率って何?」
「Twitterのエンゲージメント率の確認方法がわからない」
「エンゲージメント率ってどうやって上げるの?」
などの疑問を抱えている、マーケティング担当になりたての方!SNSにおけるエンゲージメント率とは、投稿に対してユーザーがどれくらい反応を示したか表す指標のことです。本記事では、
- 各SNSにおけるエンゲージメント率の計算方法
- エンゲージメント率を上げるポイント
などを解説していきます。エンゲージメント率アップに繋がる「ハッシュタグ選定ツール」も紹介していますので、今後のマーケティング活動にいかしていただければ幸いです。
目次
SNSのエンゲージメント率とは
SNSにおけるエンゲージメント率とは「SNS上で、ユーザーがどれだけ自社の投稿に反応したか」を表す指標のことです。反応というのは、いいね・リツイート・保存・コメントなどを指します。
エンゲージメント率の重要性
エンゲージメント率を上げることで、似たような投稿に反応しているユーザーの「おすすめ」欄に登場できる可能性が増えたり、ユーザーの目に留まる回数が増え、自社の認知度を上げる効果も期待できるでしょう。
ただし「エンゲージメント率が高い=人気がある」ということではなく、エンゲージメント率の詳細も確認する必要があります。というのも、炎上商法でコメント欄が荒れていたとしても「コメント数が多い=エンゲージメント率が高い」と判断されてしまうからです。
このように質の低い投稿もエンゲージメント率は高く評価されてしまうので、調査を行うときは、どのような経緯でエンゲージメント率が高くなったかまで探りましょう。
フォロワー数とエンゲージメント率の関係
ここで注意していただきたいのが、フォロワーの数=エンゲージメント率というわけではないということです。フォロワーだからといって、毎回いいねやコメントをしてくれるわけではありません。
フォロワー数で判断するのではなく、1つ1つの投稿に対してのエンゲージメント率を把握することで、個々の施策に対する結果を分析しましょう。
各SNSのエンゲージメント確認方法
SNSによってエンゲージメント率の確認・計算方法が異なります。今回は、Facebook、Instagram、Twitterの3つそれぞれのエンゲージメント率の確認方法を紹介します。
各SNSの特徴を知りたいという方は、以下の記事を参考にしてください。
①:Facebook

出典:Facebook
Facebookは、「いいね!ボタンを押す」「コメントをする」「シェアをする」「写真などのクリック」という4つのアクションをエンゲージメントとして判断するとのこと。
エンゲージメント率は、この4つのアクションの合計をエンゲージメント総数として計算します。
エンゲージメント率の計算方法【Facebook】
エンゲージメント率の計算方法
エンゲージメントの人数÷投稿の閲覧ユーザー人数×100
「投稿の閲覧ユーザー数(リーチ)」には同一人物は含まれません。
例えば、自動車メーカーのTOYOTAのFacebookのアカウントページを見た人が、その後Nissanのアカウントページを見て、再びTOYOTAのアカウントページを訪れても「投稿の閲覧ユーザー数」は増えないということです。
しかしその場合「インプレッション」は増えるので、混同しないように注意してください。補足ですが、インプレッションとは、投稿が表示された回数のことでユーザー数のことではありません。
エンゲージメント率の確認方法【Facebook】
確認方法
手順①:スマートフォンの場合はハンバーガーメニューから、パソコンの場合は左端のリストから「ページ」という項目をクリック
手順②:アカウント内で作成したページの一覧が表示されるのでエンゲージメントを見たいページを選択
手順③:インサイト、またはインサイトのアイコンをクリック
ただし、投稿に対するいいね!の数が30を超えていないとインサイトは見ることができないので注意してください。
②:Instagram
出典:Instagram
Instagramは「ハートマーク(いいね)を押す」「コメントをする」「投稿の保存ボタンを押す」という3つのアクションを起こすことをエンゲージメントと判断され、その3つのアクションの総数がエンゲージメント総数です。
エンゲージメント率の計算方法【Instagram】
エンゲージメント率の計算方法
エンゲージメントの総数÷(インプレッション数 or リーチ人数or フォロワー人数)×100
Instagramには公式のエンゲージメント率の計算方法がないため、分母は自分で選んで計算しましょう。一度設定した分母は変えないように注意してください。
フォロワー人数を分母にした場合、現在アカウントを動かしていない場合や、フォローしていても投稿は見ていない場合があります。リーチ人数またはインプレッション数を分母にした方が良いでしょう。
エンゲージメント率の確認方法【Instagram】
アカウントをビジネスプロフィールに変更しましょう。
Instagramのプロフィール変更画面に移動し、自己紹介の下の「プロアカウントに切り替える」を押して必要な記入事項を入力するだけで今までのアカウントから、インサイトが見られるようになります。
以下は、ビジネスプロフィールになっているアカウントという前提での確認方法です。
確認方法
手順①:自己紹介欄下のインサイトボタンをクリック
手順②:概要欄にリーチした数とオーディエンス欄に合計フォロワーが記載されている
手順③:「リーチしたアカウント数」をタップするとインプレッション数がわかる
③:Twitter
出典:Twitter
Twitterは「ハートマーク(いいね)を押す」「リツイートをする」「返信をする」「動画の再生」「投稿のクリック」「画像のクリック」「リンクのクリック」「プロフィールのクリック」の8つのアクションをエンゲージメントと判断し、その8つのアクション数の総数がエンゲージメント総数です。
エンゲージメント率の計算方法【Twitter】
エンゲージメント率の計算方法
エンゲージメントの総数÷インプレッションの数×100
TwitterはFacebookと異なり、リーチではなくインプレッション数を分母に設定。Twitterが拡散機能を他のSNSよりも重視しているのかもしれませんね。
同じ投稿に対して1人の人が5回エンゲージメントと判断されるアクションを行った場合は、インプレッション数は5となります。
エンゲージメント率の確認方法【Twitter】
他の2つと違い、どんなアカウントでもエンゲージメントを確認できます。
確認方法
手順①:自分で投稿したツイートを開く
手順②:投稿時間の下の「ツイートのアクティビティを表示」という項目をタップ
手順③:インプレッションとエンゲージメント総数が表示される
手順④:すべてのエンゲージメントを表示を押すと、エンゲージメントの内訳が閲覧できる
エンゲージメント率を上げるポイント
エンゲージメントを上げるには、閲覧ユーザーの希望に沿った投稿をする必要があります。ブログなどサイトページを作る時にも同じことが言えますが、独りよがりで問題解決にならない投稿は避けたほうが良いでしょう。
ここでは、エンゲージメント率を上げるポイントを紹介していきます。
①:ペルソナを設定
エンゲージメント率を上げるには、まずは架空のターゲット像、マーケティング用語でいうと「ペルソナ」を考えることが必要です。ペルソナを設定する際には、性別・居住地・年齢・職業・ライフスタイルなど細かく絞るようを心がけましょう。
例えば、化粧品の販売会社が「20代で東京近郊に住んでいて、平日はOLをしていて休日はヨガでリフレッシュしている女性」をペルソナに設定したとします。不特定多数ではなくなることで、お客さんになる可能性が高い人に向けて、情報を届けることができるようになりますね。
この化粧品会社のSNSの投稿担当者Aさんが休んだ場合、代わりにBさんが投稿する、ということもあるかもしれません。その場合でも、方向性がずれることなく発信していくことができます。
ペルソナを設定することで、お客さんになりそうな人に情報を届けられる可能性が高まることと、投稿者が異なった場合でもほかの投稿とのストーリー性が保てるので特定の人に絞った投稿ができ、エンゲージメント率を上げることに繋がるでしょう。
②:ペルソナのニーズ
次に、ペルソナがどのようなことに興味をもっているかを考えましょう。例えばポイント①で挙げたペルソナの例だと、
例
・20代なので高すぎずコスパの良い化粧品を投稿する
・休日はヨガをしているので、健康意識も高そうなので、オーガニックの化粧品について投稿する
・平日は仕事をしているので、お昼休憩の12時や13時台または19時以降に投稿する
上記のように、ペルソナの好きそうなことや求めていることを考えて投稿することがポイントです。このようにペルソナの行動を予測して投稿することで、お客さん候補に投稿が届きやすくなり、エンゲージメント率が上がりやすくなります。
③:ユーザーとのコミュニケーション
SNSの投稿とコラムなどのブログと大きく異なる点が、コミュニケーションの有無です。SNSでは、ご存じの通りコメント機能があり、ユーザーからのコメントにこちらから返事をすることもできます。コメント内でユーザーと関わることで一層ペルソナ像を考えやすくなります。
InstagramとTwitterでは投稿者が投票機能を使うこともできるのでコメントを普段しない人でも「選ぶだけなら…」という人からもニーズを聞き出せますね。
ユーザーの求めることをダイレクトに聞き、それを参考に投稿することで、エンゲージメント率が上がる可能性があります。
④:ハッシュタグの利用
せっかくペルソナを考えて行動を予測しても、そのペルソナに当てはまるユーザーに投稿が届かなければ意味がありません。そこで必要となってくるのが「ハッシュタグ」です。ユーザーはSNSで見たい情報があったとき、ほとんどの場合ハッシュタグで検索します。
ブログを書くときにしているキーワード選定と同じで、どのようなキーワードをユーザーが検索しているかを調査し投稿に反映させることで、その情報を求めている人に届きやすくなるでしょう。
ハッシュタグ発見ツール紹介
先ほどポイント④で紹介したハッシュタグ利用で、どのようなキーワードが適しているか、ツールを使って簡単に調べることができますので、紹介します。
ハシュレコ
出典:ハシュレコ
写真の内容を検索ボックスに入力するだけで、Instagramにおいてどのようなタグが適しているか教えてくれるツールです。
例えばいちごの写真を投稿する場合「#いちご」以外にも、この投稿に反応してくれそうな人に届けたいと思う方が多いでしょう。そのような場合にこのツールを使えば、簡単に一緒にハッシュタグにされている回数が多い、関連ハッシュタグを表示してくれます。
tagpop

出典:tagpop
このツールも最初に紹介したツールと似ているのですが、こちらは「いちご」の言い換えなど、よりキーワードに的を絞ったハッシュタグが表示されています。
簡単に言うと「いちご」がピラミッドの頂上だとしたら、このtagpopがピラミッドの中層で、先ほど紹介したハシュレコはピラミッドの下層のハッシュタグを紹介。
同ツールは、キーワードをハッシュタグにした投稿数や24時間以内で人気のハッシュタグキーワードも調べることができるので、より深くハッシュタグを調査したい方におすすめです。
Twittrend

出典:Twittrend
これは、都市ごとにTwitterで話題のキーワードを調べることができるツールです。時間を設定できるのですが、最長で3日前までさかのぼることができます。
SNSのエンゲージメント率を高めるとSEOにも有利に働く?
SNSのエンゲージメントを上げると、サイテーションの効果を得ることができ、SEOにも有利に働きます。
サイテーションとは、ネット上で自社の企業名やサイト名、電話番号などの情報に触れられていることを指します。例えば「優良WEBを見ればマーケティングの知識が簡単にわかる!」「HP制作ならJetB」などの投稿がされていることをサイテーションといいます。リンクが張られておらず、言葉のみの場合でも有効です。
Googleが公式にサイテーションとSEOは関係があると言及しているわけではありませんが、検索エンジン「Bing」ではSNSのサイテーションとSEOは関係があると言及していますので、Googleも検索結果にSNSのサイテーションを参考にしている可能性も十分あり得ます。
SNSで知名度を上げることで結果的に検索エンジンでの検索数が増え、検索結果で上位表示に繋がる、ということもあるでしょう。
ユーザーに寄り添った投稿を心がけ、エンゲージメント率を高めましょう
今回はSNSに的を絞ってエンゲージメント率について紹介をしていきました。エンゲージメント率はどれだけ自社コンテンツに関心を持っているかの指標であり、SNSでマーケティングをしていく上でとても重要で、顧客の確保に繋げる役割を担っています。エンゲージメント率を上げることは結果的にSEO効果が高まるといっても過言ではありません。
ペルソナの設定をしっかりと行い、ユーザーの立場に立って投稿していくことで、拡散率や知名度を上げていきましょう。