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メールで相談する「BERTアップデートってなに?」
「BERTアップデートによってSEOに影響はある?」
このような疑問をお持ちではないでしょうか。BERTアップデートとは、2019年にGoogleが行った検索エンジンの精度向上のために行われたアップデートです。テキストの文脈を読み取れるようになり、よりユーザーの検索意図に近いコンテンツの表示が可能になりました。
BERTアップデート以降、よりユーザーファーストな記事が求められています。そのため、SEOで成果を上げるには、今まで以上に対策キーワードの検索意図を正確に汲み取ったコンテンツの制作が不可欠です。本記事ではBERTアップデートに関する以下の内容を解説していきます。
この記事で解説していること
本記事を読めば、BERTアップデートによる影響と、今後のコンテンツ制作で意識すべきポイントが理解できます。ぜひ参考にしてください。
BERTアップデートとは、Googleが検索アルゴリズムに言語モデルのBERTを導入したアップデートです。検索エンジンの精度が高まったため、テキストを単語の羅列としてではなく、文章として把握できるようになりました。BERTアップデートによって、検索意図に近いWebページが表示できるようになり、ユーザーが有益なコンテンツに辿り着きやすくなりました。
BERTアップデートは2019年10月25日のリリース時、GoogleのTwitterで次のように紹介されています。
Meet BERT, a new way for Google Search to better understand language and improve our search results. It’s now being used in the US in English, helping with one out of every 10 searches. It will come to more counties and languages in the future. pic.twitter.com/RJ4PtC16zj
— Google SearchLiaison (@searchliaison) October 25, 2019
Meet BERT, a new way for Google Search to better understand language and improve our search results. It’s now being used in the US in English, helping with one out of every 10 searches. It will come to more counties and languages in the future.
和訳:BERTとは、Google検索が言語をより理解し、検索結果を改善するための新しい方法です。 現在、アメリカの英語検索に使われており、10回に1回の検索に使われています。将来的には、さらに多くの国と言語に対応する予定です。
BERTアップデートの初期は、英語の検索だけに対応していました。しかし、2019年12月10日に70の言語で利用できるようになり、日本語検索の精度も向上しました。
BERT, our new way for Google Search to better understand language, is now rolling out to over 70 languages worldwide. It initially launched in Oct. for US English. You can read more about BERT below & a full list of languages is in this thread…. https://t.co/NuKVdg6HYM
— Google SearchLiaison (@searchliaison) December 9, 2019
BERT, our new way for Google Search to better understand language, is now rolling out to over 70 languages worldwide. It initially launched in Oct. for US English. You can read more about BERT below & a full list of languages is in this thread….
和訳:Google検索が言語をより理解するための新しい方法であるBERTは、現在、世界中の70以上の言語で展開されています。当初はUS英語向けに10月に開始されました。BERTについての詳細は下記をご覧ください。(ツリーに続く)
BERTは「Bidirectional Encoder Representations from Transformers」の略称です。直訳すると「Transformerからの双方向エンコーダ表現」となります。Transformerは2017年に登場した深層学習モデルで、もともとは翻訳などへの活用が見込まれていました。
BERTはこのTransformerを、文章理解に特化させたAIです。多くのモデルとは異なり、文章を前後から読めるため、文脈やニュアンスを読み取る精度が高いです。実際に、BERTは発表された2018年当時の言語モデルの中で、自然言語処理タスクにおいて最高の成績を獲得し、大きな注目を集めました。
下記画像は、Googleが公開したBERTの導入による検索結果の変化です。
「2019 brazil traveler to usa need a visa」は、「ブラジルの旅行者がアメリカに行く場合にビザは必要か」を尋ねる検索クエリです。以前は前置詞の「to」が理解できず、ブラジルに旅行するアメリカ人のビザに関するページを表示しています。しかし、BERTが搭載されたことで、検索意図通りのアメリカ「へ」行くブラジル人旅行者に関するページが表示できるようになりました。
BERT以前の言語モデルの自然言語処理タスクは、次に来る単語の予測が主流でした。しかしBERTでは全体の15%の単語を予測するタスクが採用されています。選択された15%の単語には以下のような処理が行われます。
BERTの自然言語処理タスク
このように、変換された単語を前後の文章から予測して、BERTは自然言語処理の学習を行います。従来の事前学習とは異なり、双方向からの推測が可能になったため、精度を大幅に向上できました。
BERTアップデートが行われた背景は、以下の2つです。
BERTアップデートの背景
インターネットの普及により、現代では「検索」という行為が当たり前になっています。それに伴い、ユーザーの検索リテラシーも上がっており、多くのキーワードを用いたり、口語調のテキストを活用したりしています。そのような背景から、検索クエリは年々複雑化しており、Googleの発表によると、検索ボックスに打ち込まれるテキストのうち、15%はそれまで入力されたことのない検索クエリだそうです。
参考:Understanding searches better than ever before | Google
複雑な文章で検索しているユーザーは、それだけ限定的な情報に焦点を当てたWebページを求めているはずです。ユーザーファーストを掲げているGoogleは、これらのニーズに答えるために、BERTアップデートを行ったと考えられます。
また、スマートフォンやスマートスピーカーの普及により、音声検索の割合も増えています。音声検索はテキスト検索に比べて口語調の文章や前置詞が使われることが多く、複雑になりがちです。Googleは増加する音声検索にも高精度で対応できるように、BERTアップデートを行ったのでしょう。
BERTアップデートによって、以下の2つに対応できるようになりました。
BERTアップデートでできるようになったこと
それぞれ解説していきます。
BERTアップデートにより、以下のような検索クエリにも対応できるようになりました。
BERTアップデートで対応できるようになった検索クエリ
BERTは文脈やニュアンスを読み取れるため、単語の羅列で検索しなくても、適切なコンテンツが提示できます。複雑な検索クエリに対応したことで、ユーザーは自身の状況に合わせた最適な検索が可能になりました。
たとえば、「道具がいらないスポーツ」と検索すると、「いらない」の意味を認識し、道具を使わないスポーツをメインに紹介する記事を提示します。
また、「新宿の今日の天気を教えて」のような口語調の検索クエリでも、下記画像のように検索意図に合ったコンテンツを表示します。
BERTの導入で、ユーザーの検索意図に合ったコンテンツが表示できるようになっています。たとえば、「美文字 書き方」「美文字 コツ」という検索クエリは、キーワードは異なりますが、検索意図やニーズは同じです。以下は、BERTアップデート以降に検索した結果の比較です。
どちらも同じコンテンツが上位に表示されており、検索キーワードの「コツ」がタイトルに含まれていない記事も見られます。このようにBERTアップデート以降の検索結果では、ただ検索クエリとキーワードが一致しているコンテンツではなく、検索意図に準じた有益な情報をが含まれる記事が提示されます。
BERTアップデートはリリース時の発表で、10回に1回の割合でBERTモデルを検索システムに適用させていると説明しています。BERTが適用される場合、アップデート以前よりも検索意図に近い情報が提示されます。特に以下のような、意図がはっきりしている検索クエリの表示結果に与える影響が大きいです。
BERTアップデートによる影響が大きい検索クエリ
たとえば、「自転車のパンクを修理する方法」という検索クエリに対して、アップデート以前はパンクに限らず自転車全般の修理方法を網羅的に解説する記事も上位表示されていました。しかしBERTの導入後は、自転車のパンクの修理に絞って多角的に深掘りされた記事が、検索意図に合致されていると判断され、上位表示されやすくなっています。
一方、検索クエリが短い場合は、BERTの導入前後で読み取れる情報の差異が少ないため、あまりSEOに影響はないと考えられます。
BERTアップデートへの対策方法を、以下の3つに分けて解説していきます。
BERTアップデートへの対策方法
BERTアップデート以降のSEOでは、ユーザーの検索意図を的確に捉えたコンテンツが制作が重要です。そのため、上位表示したいキーワードにおけるニーズを考えることが大切です。有効な方法として、以下3つの方法が挙げられます。
検索意図を考える方法
上位表示されている記事は、Googleが有益だと判断したページです。共通した内容が含まれていれば、検索意図に合致していると判断できるため、自身の記事にも積極的に盛り込むべきでしょう。
また、サジェストキーワードや関連キーワードは、狙っているキーワードと一緒に検索されやすく、関連性が高い単語です。そのため、ユーザーが検索キーワードと合わせて知りたい情報だと推測できます。検索意図のヒントとなる要素なので、記事のプランニング段階で確認してみましょう。
サジェストキーワード、関連キーワードについてくわしく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
想定読者の設定も、検索意図を考慮する上で重要です。検索する人の年齢、性別、職業、状況などを細かく分析すると、必要な情報が浮かび上がってきます。また、上位記事では満たせていないニーズが見つかる場合もありるため、必ず設定しましょう。
BERTは文章の意味を理解できるため、文法が間違っているなど、読みづらい文章で構成されたコンテンツを有益だと判断しないはずです。また、スムーズに読めない記事は、ユーザーにも良い印象を与えません。検索エンジンと人間の両方に良いコンテンツだと判断されるように、読みやすい文章を心がけましょう。
読みやすい文章を作成するために有効な手段として、音読が挙げられます。文法や助詞に間違いがあると音読しづらいため、簡単にミスに気づけます。誤字脱字を見直すついでに、声に出しながら文章を確認してみましょう。また、執筆中に自動で訂正を提案してくれるWordやGoogleドキュメントの活用もおすすめです。
FAQを活用すれば、近年増加している音声検索や口語の検索クエリにも対応できます。たとえば、金魚を飼うための水槽に関する記事を書くのであれば、以下のようなFAQを作成することで、ユーザーの細かいニーズにも対応できるコンテンツとなります。
FAQ | 回答 |
---|---|
水槽の大きさはどのくらいが適切ですか? | 金魚の大きさにもよりますが、1匹ごとに、約4L~5Lが推奨される水量です。ただし、今後飼育数が増える可能性も考慮して、少し大きめの水槽を選ぶと良いでしょう。 |
水槽の色を変えたい場合はどうすればいいですか? | バックスクリーンと呼ばれる、水槽に貼ることで色を変えられるアイテムがあります。色ごとに特徴やメリットが異なるので、最適な色を選択しましょう。 |
また、FAQに構造化マークアップを施せば、リッチリザルトとして検索結果に表示される可能性もあります。検索結果画面でユーザーに内容を訴求でき、クリック率の向上が見込めるため、実装しておきましょう。
構造化マークアップについて、くわしく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
BERTの登場で、長い検索クエリにも正確に検索結果を表示できるようになりました。しかし、検索意図の理解はまだ不完全です。Googleも次のように述べています。
No matter what you’re looking for, or what language you speak, we hope you’re able to let go of some of your keyword-ese and search in a way that feels natural for you. But you’ll still stump Google from time to time. Even with BERT, we don’t always get it right.
和訳:探しているものが何であっても、話す言語が何であっても、キーワードを手放して、自分にとって自然な方法で検索できることを願っています。しかし、それでも時々 Google を困らせることになるでしょう。BERT を使用しても、常に正しく理解できるとは限りません。
Googleはユーザーの検索に対して、AIが回答する「SGE」の公開を目指しています。SGEに組み込まれている言語モデルはBERTよりも強力で、すでにGoogleからリリースされている文章生成AI「Bard」にも使われています。Bardは、検索クエリに比べて非常に長い文章を入力できますが、意味をしっかりと理解して、適切な返答が可能です。
したがってSGEは、BERTを用いた従来の検索エンジンよりも、高い精度で検索意図を理解する可能性を秘めています。また、2023年の6月から、Google検索で改行ができるようになりました。このアップデートも、複雑で長い検索クエリに対応するための準備なのかもしれません。
本記事ではBERTアップデートに関する、以下の内容について解説しました。
この記事で解説したこと
BERTが組み込まれたことで、検索クエリを単語の羅列としてではなく、文章として理解できるようになりました。そのため複雑なロングテールキーワードでも、ユーザーの検索意図に合わせたコンテンツの表示が可能です。
また、BERTアップデートはSEOに変化をもたらしましたが、検索意図に沿ったコンテンツがより表示されやすくなっただけで、本質は変わっていません。本記事で紹介した対策方法を参考に、ユーザーにとって有益なコンテンツ制作を目指しましょう。