楽天市場から出店スカウト！？勧誘電話がかかってくる理由と出店を検討する方が知っておくべきこと

「楽天市場から勧誘の電話がきたのはなぜ？」
「楽天市場に出店するか迷うな」

このようなお悩みを抱えられている事業者の方もいるのではないでしょうか。

楽天市場は新規出店者を求めているため、積極的な出店を促している状況です。「出店資料を取り寄せたことがある」「出店に関する問い合わせをしたことがある」「楽天市場以外のECサイトを運営している」方はスカウトの対象となる場合があります。

本記事では、

• 楽天市場にスカウトされるきっかけ
• スカウトと出店における注意点
• 楽天市場に出店するメリット、デメリット

について解説していきます。「楽天市場からスカウトの電話がきた」という方は、この記事を参考に出店を検討してみてください。

楽天からの出店スカウトはある！3つのきっかけとは

結論からいうと、楽天からの出店スカウトはあります。理由は以下3つです。

楽天市場というよりも楽天グループとしての取り組みに着目してみると、近年では、通信事業・他コンビニとの提携など規模拡大傾向にあります。

グループとして拡大するほど、楽天市場を利用しやすい環境が整います。そのうえで、今後も楽天市場が発展していくために新規利用者と新規出店者が必要になることから、楽天としてもスカウトを行っている状況です。

では、スカウトが行われるきっかけについて詳しくみていきます。ほとんどの場合は、メールよりも電話による口頭での案内となる点は知っておきましょう。

きっかけ①：出店資料を取り寄せたことがある

楽天に出店を行う際、出店資料を取り寄せるケースは多いといえるでしょう。実際に、参考程度に出店資料を取り寄せた場合でもスカウトされることがあります。ちなみに、楽天に資料請求は紙か電子を選ぶことが可能です。

スカウトする側としても、楽天市場に興味があることを把握しているため、声がけしやすいと想定されます。

きっかけ②：過去に出店に対して問い合わせをしたことがある

過去の見込み顧客に対するフォローアップの意味もかねて、電話がくるパターンは少なくありません。例えば、「過去に楽天市場に興味を持っていて問い合わせをしたものの、何らかの理由で出店を諦めたケース」などはこの形式でのスカウトになるといえます。

また、あくまでも「問い合わせや資料請求で止まっている人々」に対する電話で声がけを行っている点を把握しておきましょう。(楽天市場の出店審査まで行っている事業者は除く)

きっかけ③：楽天市場以外のECサイト運営をしている

楽天市場のスカウトは、他のECサイトを運営している方も対象となります。ECサイトに掲載している連絡先に楽天の担当者からスカウトの連絡がくることもあります。

急な連絡であることが多いものの、楽天側も「自分が何者であるのか」「どういった目的で声をかけたのか」を開示してくれるため、冷静に話を聞いて判断することが大切です。

3つの要件を簡潔にまとめると、楽天からのスカウトは、ある程度出店に前向きな事業者が対象であることが把握できるでしょう。そのうえで、スカウトされた場合は楽天市場のメリットや注意点などもふまえて出店を検討してみることが大切です。

楽天市場に出店するメリット

事業者が楽天市場に出店するメリットについてみていきましょう。前提として、楽天株式会社は楽天経済圏と呼ばれるマーケティングと市場の形成に成功しています。そのうえで、楽天ポイントがグループ共通のポイントであるため、新規顧客の獲得やリピーターの獲得がしやすい点などは把握しておきましょう。

スカウトされたとしてもメリットは大きく変わらないため、出店の際はよく検討する必要があります。

メリット①：利用者の多さに期待できる

楽天市場の会員IDは年々増加しています。つまり、新規ユーザーの獲得に成功しているだけでなく、集客力として高い効果があると判断できます。

利用者の楽天市場の評価は利用する店舗によって異なるものの、楽天市場の集客力を出店者はそのまま活かすことができる点はメリットの1つだといえるでしょう。加えて、新規・リピーターを獲得する施策も楽天市場のイベントに合わせられるため、自分でイベント施策を検討する時間も削減可能です。

メリット②：システム設計と運営方針がしっかりしている

楽天市場の出店は、全て規約に則ったものです。そのため、楽天市場に出店している事業者は信頼性が高いと評価されています。出店においては厳しい審査基準をクリアしたうえで、出品してはならないものが決まっています。

例えば、模造品などの著作権侵害するものなどに関しては、場合によってはすぐに退店処分となる可能性も否定できません。実際に、楽天内の違反に関してはポイント制であるものの、それぞれの罰則に関して基準が決められています。

不正出品などに関してもデータによって判断しているため、商品そのものの品質や事業者側のセキュリティもある程度担保している点も把握しておきましょう。

メリット③：出店者に対してサポートがある

楽天は事業者に対して以下のようなサポートを行っています。

それぞれの担当者のスキルは、ばらつきがあるものの、「質問しやすい担当者がいる」ことは心強いといえます。電話・メールどちらでも問い合わせ対応が可能です。

楽天市場に出店するデメリット

事業者にとって楽天市場の出店はメリットが多いです。しかし、手数料の高さが計算できていない場合やノウハウ不足などの場合、運営そのものが厳しくなっていくことを把握しておく必要があります。

デメリット①：手数料が高く、初心者には難しいプラットフォームである

楽天市場では、月々のプランの料金以外にもシステム利用料やポイント原資などを支払う必要があります。また、出店すれば売上が確約されているわけではなく、広告費などをある程度支払うことで上位表示を目指すなどの戦略も大切です。

手数料を支払っても利益を確保できるかどうか、スカウトされた段階から検討しておかなければなりません。

デメリット②：メールアドレスの流用が禁止されている

楽天市場では、個人情報保護の観点からRMS(RakutenMerchantServer)上で収集したメールアドレスを外部に持ち出すことができません。メルマガの発行やフォローアップもできるものの、完全に自由なマーケティング施策を打てるわけではないことに注意が必要です。

しかし、楽天市場を活用する場合にはRMSは必ずふれるシステムであるため、マーケティング施策上で大きなデメリットになることはないでしょう。

【重要】楽天市場から出店スカウトされた際の注意点

楽天市場から出店スカウトされた場合は、以下3つのポイントを検討しましょう。

楽天市場のスカウトは、あくまでも、「楽天市場の出店に対して興味を持った人」のフォローを行う側面が強いものです。他のECサイトである程度売上がある場合は、上記の注意点をクリアできる可能性が高いものの、出店に関しては慎重な判断が必要だといえるでしょう。

また、楽天市場はメジャーな商品などであれば既にトップクラスの売上となっている店舗がいくつもあります。その中で、競争に勝つ必要があるため、メリットもふまえたうえで自社の商品や売上を分析するなどの判断も大切です。

まず知っておくべき3つの出店プラン

楽天に出店する際は、以下3つのプランの内容をよく検討する必要があります。

初期費用だけを見ると、それぞれ倍以上価格が異なるものの、画像の容量や登録できる商品数に違いがあります。とくに2万点以上の商品を取り扱う場合は、メガショッププランしか対応できない点に注意が必要です。

ちなみに、調べてみるとエンパワーメントと呼ばれるプランもありますが楽天市場の出店ガイドブックには記載がありません。スカウト時に案内される可能性もあるものの、基本的には選択できないプランであることを知っておきましょう。

出店費用とは別に発生する利用料

ここでは、毎月発生する全プラン共通の利用料についてみていきます。基本的に、月額費用と合算されて請求されます。そのため、ある程度出店そのものにコストが発生する点を把握しつつ、スカウト対応していきましょう。

楽天ポイント原資

楽天ポイントは、楽天の会員に付与される共通のポイントです。出店した際には、購入代金の1％が楽天ポイントとして反映され、店舗側がポイント分の料金を楽天側に支払います。

楽天ポイントが楽天市場における新規ユーザー・リピーターの獲得に役立つプログラムであるため、事業者としても必要な費用であることを把握しおきましょう。

楽天スーパーアフィリエイト

楽天の広告を張っているパートナーサイトに対して、事業者が売上に応じた成果報酬を支払います。細かい利率は2.6％～5.2％で変動するため、出店する段階でどの利率が適用されるのか確認しておくことが大切です。

R-Messe

メッセージのやり取りを行う機能です。例えば、メルマガの配信・商品案内などを行う場合に利用します。利用しなくても発生する料金であるため、R-Messeを使用してどのようなPRやフォローを行うのかも検討しつつ、出店を検討しましょう。

楽天ペイ利用料

楽天ペイ利用料は楽天市場が決済処理を代行するための料金です。

チャージバックに関しては、クレジットカードによる不正注文によって被害に合った場合に適用されるものです。

オプションサービス利用料

無料のオプションサービスもありますが、以下のサービスは利用料金が発生する点に注意が必要です。

また、人によってはロジスティクスサービスに申込むことが可能です。例えば、土日の出荷対応や出荷における梱包作業が邪魔に感じる場合は申込を行ってみましょう。

楽天市場からスカウトが来た際はメリットやデメリット、自社の状況から適切に検討しましょう

いかがでしたでしょうか。本記事では、

楽天市場からスカウトがくるきっかけやスカウトが来た時の注意点
出店の際のメリットやデメリット
出店時にかかる月額費用やオプション費用など

について詳しく解説しました。

楽天市場では、スカウトを定期的に行っています。その理由は、新規出店者と既存の出店者内で競争を促しつつ、楽天市場をさらに拡大していくためです。実際に、事業者として楽天市場を上手く活用できれば、新しい販路や売上を確保することができること点は魅力だといえるでしょう。

しかし、プランの料金やサービス内容を把握しておかなければ、経営が成り立たなくなってしまう可能性も否定できません。そのため、楽天市場から出店スカウトがあった場合には、楽天市場のメリットや詳細を担当者に聞くだけでなく、自社の売上の詳細な分析を行っておく必要があります。

日頃から自社の売上を分析しておくことで、スカウトされた場合も上手く活用することができるでしょう。