ホームページ制作のトラブル事例15選！原因や予防策、相談先を徹底解説

「ホームページ制作で業者と連絡が取れなくなった」
「見積もりよりも高額な請求を受けた」

このようなトラブルに悩んでいる方や、これからホームページ制作を依頼する予定があり、トラブルを防ぎたい方は多いのではないでしょうか。ホームページ制作のトラブルは納期の遅れや追加費用の発生など多岐にわたり、ビジネスに大きな影響を及ぼしかねません。

本記事では、よくあるホームページ制作のトラブル事例を15選にまとめ、原因や解決策をくわしく解説します。また、信頼できる制作業者の選び方やトラブルが起きた際の相談先についても紹介します。これからWebサイト制作を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

ホームページ制作のよくあるトラブル事例15選

早速ホームページ制作時によく発生するトラブルの具体例を15個挙げ、原因や解決策を説明します。それぞれの事例を確認し、トラブルを未然に防いだり解決方法を学んだりして役立ててください。

業者が音信不通になる

Webサイトの制作途中に業者と連絡が取れなくなり、プロジェクトがストップしてしまうケースです。制作会社の経営状況が悪化していたり責任感が欠如していたりする可能性があります。とくに個人事業主や小規模の制作会社では、このリスクが高くなります。

契約前に業者の評判を丁寧に調べ、複数の連絡手段を把握しておくと安心です。契約書で進行状況の定期報告を義務付けておくのも良いでしょう。またプロジェクト管理ツールを使用して、進捗状況をリアルタイムで共有できるようにすると安心です。

納期が遅れる

予定されたスケジュールに間に合わず、プロジェクト全体が遅れるケースです。原因は、制作会社のリソース不足やずさんなスケジュール管理などが挙げられます。制作会社が他の案件に手を取られている場合、進行が後回しにされているかもしれません。

契約前にスケジュールを明確にし、進行状況を共有できる仕組みを作りましょう。進捗確認をするために定期的なミーティングを設定するのも有効です。こちらのケースでも、制作会社にスケジュール管理ツールの利用を求めることで進行を可視化できるためおすすめです。

料金が不透明で追加費用を請求される

場合によっては、契約時には説明されていなかった追加料金を請求されることがあります。原因として、契約内容が曖昧で想定外の作業が発生していることが多いです。とくに、基本料金に含まれない作業が事前に明確にされていない場合に起こりがちです。

契約書や見積書に「追加作業が発生した場合の費用計算」を明記してもらいましょう。また契約前に制作内容を明確にしておくことが重要です。事前に見積もり内容の詳細を制作会社と共有し、不明点があれば必ず確認してから契約しましょう。

デザインや機能が依頼内容と異なる

納品物が初期の依頼内容と異なり、完成品に満足できないケースです。依頼内容が十分に共有されていないときに起こりがちなトラブルといえます。要望が伝わりきっていないまま制作を進行すると、解釈の違いがトラブルを引き起こすため注意しましょう。

契約前に具体的な要望やデザインイメージを文書で共有し、確認作業を徹底しましょう。機能や操作性がわかりやすいプロトタイプや、デザインが伝わりやすいモックアップを活用するのも効果的です。またいきなり完成させず、途中で確認するフローを入れることで、進行中に方向性を修正できるので安心です。

修正対応が遅れる

納品後に修正依頼をしても、対応が遅かったり対応してもらえなかったりするトラブルもあります。修正依頼が契約範囲外である場合や、制作会社がリソース不足の場合が多いです。とくに繁忙期や他の案件を優先している場合、対応が後回しにされる傾向があります。

契約時に修正回数や期限、範囲を決めておくことが大切です。さらに対応が遅い場合のペナルティを取り決めておくのも有効です。定期的な連絡を入れて修正対応の進捗を確認し、業者に意識付けを行うのも効果的でしょう。

SEO対策が十分にされていない

納品されたホームページが検索エンジンで上位に表示されないトラブルです。とくに基本的なSEO対策が施されていない場合、集客が見込めずに期待する成果が得られないことがあります。原因として、制作会社がSEOに関する知識やスキルを十分に持っていないことが挙げられます。

契約前に制作会社がどのようなSEO施策を実施するか確認しましょう。

上記のような具体的な対策が含まれているかをチェックしてください。また必要に応じてSEO専門業者に相談し、監修を依頼するのも効果的です。

契約書が作成されていない

契約書を作成せずに口頭やメールでのやり取りだけでホームページ制作を進めてしまい、後からトラブルになるケースです。納期や費用、修正回数などが曖昧なため、依頼者と制作会社の間で認識のズレが生じることが主な原因です。

契約前に必ず正式な契約書を作成し、以下の内容を明記しておくことが重要です。

また契約書に不明点がある場合は納得するまで確認し、わかりづらいことは専門家に相談しても良いでしょう。契約書があることで双方の認識が明確になり、トラブルのリスクを大幅に減らせます。

サイトの運用サポートが提供されない

ホームページの納品後、運用に関するサポートがなく困るケースです。納品後の管理や更新の方法がわからず、サイトが放置状態になることもあります。制作サービスの契約に運用サポートが含まれていない場合に起こりがちです。

契約時に「運用サポートの内容」を明確にしておくことが重要です。たとえばホームページを納品された後、更新方法のレッスンや運用マニュアルの提供を依頼しましょう。また運用サポートが必要な場合は、アフターフォローを含む契約プランを選ぶと安心です。

サーバーやドメインの管理権限を渡されない

ホームページを運営する際に必要なサーバーやドメインの管理権限が依頼者に移行されないトラブルです。この場合、制作会社を通さないとWebサイトの運営や更新ができなくなります。場合によっては、契約解除後も権限を取り戻せないケースもあるので注意しましょう。

契約前にサーバーやドメインの管理権限について確認し、契約書に明記するのが重要です。管理権限が確実に依頼者に移行されるよう、納品時に確認手続きを行いましょう。自分で契約するサーバーやドメインを利用するのもリスク軽減につながります。

サイトのセキュリティ対策が十分にされていない

ウイルス感染や個人情報の流出など、セキュリティ上のリスクが発生する問題です。とくにSSL（暗号化通信）が未設定のまま公開されている場合、ユーザーからの信頼を損ねるおそれがあります。

契約時にセキュリティ対策について確認し、SSL対応やセキュリティアップデートの実施、バックアップの取得などが含まれているかをチェックしましょう。また納品後もセキュリティ診断を定期的に行うことで、不正アクセスや情報漏洩のリスクを最小限に抑えられます。

CMSなどで不具合が発生する

WordPressなどのCMSを利用したサイトの操作が不安定だったり、更新作業が正常に行えなかったりするトラブルです。プラグインやテーマの兼ね合いによりサイトが動作しなくなることもあります。

利用するCMSやプラグインの互換性を事前に確認し、安定した構成で制作してもらいましょう。また契約時に、CMSトラブル発生時の対応を取り決めておくと安心です。定期的なアップデートやバックアップのサポートが含まれているかも確認してください。

画像や文章の著作権問題が発生する

業者が無断で使用した画像や文章により、著作権トラブルが起きるケースです。依頼者が著作権侵害の責任を負うリスクもあるため注意が必要です。

納品物に使用される素材の著作権について、契約時に明確に取り決めておきましょう。制作会社が利用する素材が商用利用可能のものか、事前に確認するのが大切です。自分で撮影した写真や作成した文章を使用すると、リスクを避けられます。

モバイル対応が十分にされていない

スマートフォンやタブレットでの表示が適切でなく、ユーザー満足度の低いWebサイトを納品されるトラブルです。現在のWebサイトはモバイルユーザーが多数を占めるため、モバイル対応が不十分だと閲覧者の離脱につながる可能性があります。

レスポンシブデザインに対応してもらえるように依頼し、異なる画面サイズでも快適に表示されるようにしましょう。またテスト段階で複数のデバイスで動作確認を実施し、デザインや機能が正しく表示されているかを確認してください。

納品物が利用できない形式で渡される

納品データが特殊な形式で、依頼者が編集や管理をできないケースです。依頼者側で使用しているツールでは開けない形式だったり、制作会社特有のシステムに依存していたりする場合に問題となります。

契約前に納品形式について具体的に確認し、汎用性の高い形式で納品してもらうよう依頼しましょう。HTMLファイルやWordPressで納品してもらえば、納品後も依頼者自身で対応しやすいので安心です。また編集方法の説明やマニュアルの提供を依頼しておくと、納品後の運用がスムーズになります。

途中解約できない

ホームページ制作の際、途中解約は認められないと契約書に明記されているケースは少なくありません。そのため契約途中でやむを得ず解約を希望しても、対応してもらえないことがあります。また解約できた場合でも、対応済みの作業分だけでなく、契約金全額を請求される場合もあるため注意が必要です。

契約前に解約条件やキャンセル料の詳細を必ず確認し、不明点は制作会社に相談しましょう。解約に関する取り決めが明確になっていれば、トラブルを未然に防げます。契約書をよく確認することが、安心して制作を進めるポイントです。

ホームページ制作でトラブルが起こる3つの原因

ホームページ制作時のトラブルは、さまざまな要因で発生します。トラブルの主な原因は以下の3つです。

事前のすり合わせが不足している

ホームページ制作において、制作会社と依頼者の間で十分なすり合わせが行われないと完成品が期待と異なりやすいです。とくに制作の目的やターゲット層、デザインの方向性が共有されていない場合に問題が発生しやすいので注意しましょう。

初期段階で制作目的や要件を具体的に共有し、詳細な要件定義書を作成することが重要です。またデザインや機能の希望を明確に伝えることで、制作会社との認識のズレを防げます。打ち合わせの内容を記録しておくこともトラブル回避に役立つでしょう。

契約書が細かく作られていない

契約書の内容が曖昧で重要な事項が記載されていない場合、トラブルのリスクが高まります。たとえば修正対応や納期の遅れ、追加費用の条件が明確でないと、後から双方の認識が食い違いやすいです。

契約時には、以下のポイントに重点をおいて認識をすり合わせておきましょう。

上記についての詳細を、契約書に明記することが重要です。専門家に契約書を確認してもらうことで、法的なリスクを減らすこともできます。

納期を適切に見通せていない

制作スケジュールが現実的でない場合、納期の遅れや品質低下の原因となります。制作会社のリソース不足や工程管理の甘さも、プロジェクトが予定通り進まない要因です。

契約時に具体的なスケジュールを設定し、各工程の締め切りを明確にしておくと安心です。また定期的な進捗確認を行い、問題が発生した際に早めに対処できる仕組みを整えることがトラブル防止につながるでしょう。

ホームページ制作のトラブルを解決する3つの方法

ホームページ制作時にトラブルが発生した場合は、適切に対応してスムーズに解決しましょう。ここでは代表的な解決方法を3つ紹介します。

契約内容を改めて見直す

トラブルの原因を突き止めるために、まず契約書や見積書、メールのやり取りを確認しましょう。とくに修正対応や納期、費用に関する取り決めが曖昧な場合、それがトラブルの原因であることが多いです。

契約内容を精査したうえで制作会社と話し合いを行い、解決策を模索します。双方が納得できる妥協点を見つけることがトラブル解消の第一歩です。

専門家に相談する

トラブルが複雑化した場合や法的な問題が絡む場合は、弁護士や消費者センターに相談することを検討しましょう。とくに契約内容に法的な不備がある場合や悪質な対応をされた場合には、第三者の介入が有効です。

弁護士は契約書の内容を確認して解釈の違いを調整し、必要に応じて交渉を代行してくれます。また消費者センターでは無料で相談に応じてくれるため、気軽に問い合わやすいです。

他の業者に依頼し直す

現在の制作会社が問題解決に非協力的で状況が改善しない場合は、他の業者に依頼し直すのも選択肢の1つです。信頼できる業者にプロジェクトを引き継いでもらい進行を再開することで、トラブルから抜け出せる場合があります。

新たに依頼する際はこれまでのトラブルを防ぐため、契約内容や進行管理を十分に確認しましょう。また引き継ぎの際に必要な、データやアクセス権限を受け取っておくのが重要です。

ホームページ制作でのトラブルを未然に防ぐポイント

ホームページ制作時のトラブルを防ぐためには、事前の準備と進行管理が重要です。ここでは、未然にトラブルを防ぐための具体的なポイントを紹介します。

契約前に重要事項を確認しておく

ホームページ制作を依頼する前に、費用や納期、対応範囲などの重要事項を必ず確認しましょう。とくに以下の項目を重点的にチェックしておくと安心です。

疑問点がある場合は制作会社に質問し、すべて納得してから契約することでトラブルを防ぎやすくなります。

制作スケジュールをしっかり確認する

各工程のスケジュールを事前に設定して進行状況を定期的に確認することで、納期遅延を防ぐことができます。進行中に問題が発生した場合も、早期に対応することでプロジェクト全体への影響を最小限に抑えられるでしょう。

制作スケジュールは双方が把握できる形で共有し、必要に応じてスケジュール管理ツールを活用すると便利です。定期的な進捗報告の場を設けることで、問題点の早期発見にもつながります。

複数の業者を比較検討する

依頼する制作会社を1社に絞る前に、複数の業者の提案や実績を比較検討するのが重要です。比較することで、業者の信頼性や費用感を見極めることができます。以下のポイントに注目すると、より選定がスムーズです。

複数の選択肢から最適な業者を選ぶことで、トラブルのリスクを大幅に低減できます。

トラブルが発生した際の相談先一覧

ホームページ制作でトラブルが発生した場合、専門の相談先を活用することで解決の糸口が見つかるかもしれません。ここでは代表的な相談先を3つ紹介します。

消費者センター

ホームページ制作の契約トラブルが発生した場合、まず相談したいのが消費者センターです。全国に設置されており、無料で契約内容や業者との交渉について助言を受けられます。

とくに追加費用の請求やサービス内容の不履行といった問題で頼りになる存在です。相談後は消費者センターの指示に従って制作会社に対応を求めることで、問題の解決を目指せるでしょう。

弁護士

トラブルが法的な問題に発展した場合は弁護士への相談を検討するのがおすすめです。契約書の内容を見直し、契約の解釈や責任の所在をはっきりさせることで、業者との話し合いをスムーズに進めやすくなります。

悪質な対応をされた場合や適切な解決策が見つからない場合には、法的措置に進む判断も仰げます。弁護士の専門知識を活用すれば、トラブルを確実に解消できるでしょう。

第三者機関

業界団体や公的機関などの第三者機関もトラブル解決の支援を行っています。中立的な立場で業者との間に入り、仲介を行ってくれる場合もあるので相談してみましょう。

制作会社が所属する業界団体に問い合わせることで、解決を促せるケースも少なくありません。また公的機関で相談を行うと法的な観点からの助言を得られるため、早期解決が期待できます。

信頼できるホームページ制作業者の選び方

ホームページ制作でトラブルを防ぐには、信頼できる業者を選ぶことが重要です。ここでは制作会社を選定する際にチェックすべきポイントを3つ紹介します。

口コミをチェックする

過去の依頼者からの口コミや評判は、制作会社の信頼性を見極めるための重要な情報です。公式サイトの事例だけではなくSNSやレビューサイト、Googleなどに寄せられた口コミも確認しましょう。

とくに以下の点に注目することで、その制作会社の実態が見えてきます。

またネガティブな口コミが多い場合は、別の業者も検討するのが賢明です。さまざまな側面からの口コミや評判を確認して、安心して任せられる制作会社を探しましょう。

費用や納期を確認する

業者を選ぶときは、見積もり内容の詳細やスケジュールの具体性は必ず確認しましょう。とくに「追加費用が発生する条件」や「各工程の締め切り」が明確かどうかをチェックすると安心です。

契約前に、曖昧な説明ではなくはっきりと名言されているか、疑問点はないかをしっかり確認しておくと、後々のトラブルを防ぎやすくなります。信頼できる業者は依頼者が安心できるよう、透明性のある説明を心がけていることを覚えておきましょう。

業者の実績や事例を確認する

過去の制作事例をチェックすることで、業者のスキルや得意分野を把握できます。制作会社によって得意なデザインや機能は違うため、自社の求める実績があるかを確認しましょう。

また類似業界や規模感が近いプロジェクトを手掛けた経験があるかどうかも、確認したいポイントです。制作事例をわかりやすく公開している業者は実績に自信を持っている場合が多いため、信頼できるでしょう。

事例を参考にホームページのトラブルを回避しましょう

本記事ではホームページ制作で発生しやすいトラブルの事例や解決方法、未然に防ぐポイントについて解説しました。

ホームページは、ビジネスにおいて顧客との接点をつくる重要なツールです。そのため制作時のトラブルを防ぎ、スムーズにプロジェクトを進めることが、ビジネスの成功の鍵ともいえます。本記事を参考に、安心して任せられる制作会社を選び、満足のいくホームページを作成してください。