「制作会社に丸々依頼するか、CMSを導入するか迷っている」
「リニューアルを機に、CMSを導入してみようかな…」
上記のように考えている、Web担当者の方もいらっしゃるではないでしょうか?更新作業を定期的に行い、集客ツールとしてホームページを使っていきたいという場合には、CMSにてコーポレートサイトを構築することをおすすめしています。本記事では、
- CMSを使ってコーポレートサイトを制作するメリット
- コーポレートサイト制作に向いているCMS
などを、丁寧に解説。コーポレートサイト制作の際に、ぜひ参考にしてみてください。
目次
コーポレートサイトをCMSで作った方が良いのか?
結論から申し上げますと、コーポレートサイトはCMSで作った方が良いです。
- 自社でHTMLやCSSを使って制作する
- 制作会社に、HTMLやCSSを使ったWebサイト制作を依頼する
- CMSを使って制作する
以上3つのいずれかの方法で制作しますが、多くの会社がCMSを導入したコーポレートサイトを制作しています。
その理由としては、従来の制作方法では難しかった、コーポレートサイトを運営する上で必要な条件を、CMSを使用することによってクリアできるからです。
HTMLやCSSで作られたコーポレートサイトでは課題になっていた4点を、「CMSを使って制作するメリット」としてこの後詳しく紹介していきます。
CMSとは
CMSとは「Contents Management System:コンテンツ・マネジメント・システム」の略で、Webサイトを構築するコンテンツ(テキストや画像、レイアウト情報など)を一元管理するシステムのことです。
CMSを使うと、HTMLやCSSなどの専門知識がなくてもWebサイトの構築ができます。
コーポレートサイトをCMSで作るメリット
ここでは、CMSを使ってコーポレートサイトを作るからこそ得られるメリットを紹介していきます。
実際にCMSを使ってコーポレートサイトを運用してみた声を知りたいという方は、以下の記事も参考にしてください。
メリット①:毎日更新できる
CMSを使って編集した内容はすぐに反映することができるので、毎日の更新が可能です。
コーポレートサイトは、お知らせコーナーやプレスリリースなどのコンテンツが設置されていることがほとんどで、日々情報を追加していく必要があります。CMSを使うことで、そのような追加したい情報をリアルタイムで更新することができます。
制作会社に更新依頼をした場合、1か月以上かかることもあります。
特に、営業時間変更のお知らせや急遽決まったキャンペーンのお知らせなど鮮度が大事な情報は、タイムラグがない方がユーザビリティが高いです。
メリット②:ランニングコストが削減できる
通常、制作会社にHTMLやCSSでの制作を依頼するとページの更新には料金がかかります。「月額いくらで上限2回」と設定している制作会社や「1ページいくら」と設定しているところなど様々ですが、無料で更新してくれることはほとんどありません。
しかし、CMSで構築したサイトの場合は、自社で完結できるので更新の度に料金がかかることはないのです。メリット①でも言及した通り、コーポレートサイトは日々更新を重ねていくものなので、このランニングコストの削減は最終的に大きな差になります。
今まで更新の度にかかっていたコストは事業に充てることができ、更なる企業の発展も期待できるでしょう。
メリット③:誰でも更新できる
CMSは、編集権限をコンテンツごとに分けることができる上に、編集権限がある人ならば社内の誰でも更新できるので、分業が可能になります。
少人数規模の会社だとWebサイトの担当が1人のみ、さらにWebだけでなく他の仕事を兼業している場合が多いです。その場合、その人に大きな負担がかかり、更新が滞ってしまうことも。
CMSを利用することで、専門的な知識のない人でも更新可能なため分業ができ、1人当たりの負担を減らせます。
また、Web担当者が退職してしまう場合でも引継ぎ作業がスムーズだったり、社外でも編集が可能なので、企業全体の業務効率化が図れます。
現在社内にHTMLやCSSなどの知識を持つ社員がいても、CMSを導入した方が社内業務的にプラスの効果を発揮するでしょう。
メリット④:商品に対するこだわりを直接入力できる
ブランドサイトの要素を取り入れてコーポレートサイトを作る際には、「商品説明」や「こだわり」といったコンテンツの情報に力を入れる必要があります。
制作会社に制作依頼をした場合、事前に載せる文章のヒアリングはありますが、当然情報を入力するのは制作会社の社員です。
一方、CMSを導入すると直接入力が可能なので「第三者を挟んでしまったために、企業の意図する情報がうまく伝わらない」という危険性を排除することができます。
分業可能なため「商品説明は商品開発部に、企業情報は総務部に」とそれぞれ専門担当者にページを割り振ることができ、より詳しい情報を載せることができるので、ブランディングにも優位に働きます。
コーポレートサイトをCMSで作るデメリット
ここでは、コーポレートサイトをCMSで制作するデメリットを確認しておきましょう。
デメリット①:他社との差別化が図りにくい
CMSは知識がなくても編集可能なため、デザインや装飾がテンプレートになっていることがほとんどです。そのため、他社との差別化が図りにくいというデメリットがあります。
特にブランディング要素を含むコーポレートサイトを制作する場合は、競合他社との差別化がとても大切です。
明らかにテンプレートだとわかる簡易的なデザインのコーポレートサイトだった場合、魅力が伝わらないどころか「この企業は、サイトの制作費が用意できないほど経営がうまくいっていないのかな」とマイナスのイメージを抱かれてしまう可能性があります。
ただし、オリジナルのデザインを制作できるCMSやテンプレートでも、企業ごとに必要なコンテンツやレイアウトを整えてくれるCMSもあるので、「CMS=簡易的なデザイン」というわけではありません。
デメリット②:カスタマイズするには、知識やお金が必要
WordPressなどのオープンソース型のCMSは、拡張機能が豊富でカスタマイズ性があるので、テンプレート感を感じさせないコーポレートサイトを作ることができます。
ただし、カスタマイズするには専門知識が必要で、誰でも簡単にカスタマイズできるわけではありません。
オンプレミス型やクラウド型の独自開発型CMSは、もともと様々な機能が備わっていたり、拡張機能をインストールする際にも比較的簡単にできますが、そのためには追加料金が必要な場合があります。
独自性を感じさせるコーポレートサイトをCMSで作るには、知識やお金が必要ということです。
CMSを導入する前の準備
CMSにもオープンソース型・オンプレミス型・クラウド型といった種類があり、それぞれ国産・海外産含めて数えきれないほど存在。ここからは、どのCMSを導入するかを選択するために、事前に準備しておくべきことを紹介します。
準備①:作りたいコーポレートサイトを明確にする
まず、どのようなコーポレートサイトを作りたいのかを明確にしておきましょう。目的や用途を明確にしてくことで、どのCMSが向いているのかの判断材料になります。
具体的には、ブランディング要素を含む中小企業型のコーポレートサイトを作りたいのか、IR情報などを載せた大企業型コーポレートサイトを作りたいのか、などが挙げられます。
準備②:自社でできることとできないことを判別する
準備①で明確にしたコーポレートサイトを作るために、どこまで自社で対応できて、どこからが自社で対応できないのかを明らかにしましょう。
この作業により、どのような機能を含んだCMSを選べば良いのかを決めることができます。
例えば「ブランディング要素を含んだサイトを作る」と決まったとしましょう。
そこで「あまり予算はないけれど、社内にCMS関連の専門知識を持った社員がいる」場合は、オープンソース型も選択肢として考えることが可能です。
「予算に制限は特にないので、本格的に集客ツールとして利用できるコーポレートサイトが作りたい」という場合は、コンサルサービスを含んだCMSベンダーに依頼する方法が合っています。
コーポレートサイト制作におすすめなCMS6選
ここからは、具体的にコーポレートサイト制作におすすめのCMS、6つを紹介します。
おすすめCMS①:NOREN
出典:NOREN
NORENは導入実績国内トップクラスの国産有料CMSです。
おすすめポイント
- 様々な種類のWebサイトが制作できるが、もともとはコーポレートサイトの管理をメインにサービスを開始したので、コーポレートサイトの制作ノウハウが多く蓄積されている
- 特別な知識や学習コストをかけずとも、直感的に操作できる機能をデフォルトで搭載しているので、NORENを導入した87%以上のユーザーが、Webサイトの運用を外注せずに自社で完結させている
- デザインテンプレートはHTMLの知識さえあれば編集可能なので、独自性が出しやすい
- 静的CMSであるため、Webサーバーとは別のCMS専用サーバーを介しているので、セキュリティ面で安心できる
おすすめCMS②:ShareWith
出典:ShareWith
ShareWithは大手企業でも導入されている、コーポレートサイト制作専用のクラウド型の有料CMSです。
おすすめポイント
- コーポレートサイト制作専用に作られたCMSなので、必要な機能がすべて揃っており、カスタマイズは不要
- プルダウンメニューやローカルナビなどを自動生成したり、リンク変更時は自動更新してくれるので、Web担当者はメンテナンス作業時間を削減でき、本来の業務に専念できる
- 誰でも使用できるような直感的なインターフェースだが、自由の中にも「正しい制約」があるので、統一感を保ちながらサイト制作ができる
- 365日24時間、サーバーの監視を行っており、障害対応から復旧まですべてを対応してくれる
→セキュリティは強固だが、それでも不安な場合、金融機関からも選ばれる最高レベルの「レジリエンスプラン(BCP/DRプラン)」も用意されている
おすすめCMS③:RCMS
出典:RCMS
RCMSはクラウド型プランとオンプレミス型プランが用意された有料CMSです。
おすすめポイント
- RCMSはデータでサイト全体の情報を管理しているため、ページ構造が乱れることなく情報量を増やすことが可能
→サイトの構造化がうまくできていないとSEOにも悪影響を及ぼす - コーポレートサイト以外にも会員制サイトやECサイトが制作できる機能も備わっているので、複数のサイトを一括で管理することができる
- 250以上の標準機能が搭載されているが、カスタマイズ開発も可能
→クラウド型CMSの場合、デフォルト機能の豊富さからカスタマイズ性が低いことが多い - 1日に1回バックアップを行い、そのデータは5日間保存されている
→万が一障害が発生しても安心
おすすめCMS④:Movable Type
出典:Movable Type
Movable Typeは、オンプレミス型とクラウド型の2種類が用意されていて、日本国内で5万サイト以上に導入されている有料CMSです。
おすすめポイント
- HTML、CSS、javaScriptなどのコードも管理でき、レスポンシブデザインのスマートフォン対応サイトを含め、デザイナーが描いたデザインをそのまま表現することが可能
- Movable Typeの独自タグだけでもオリジナリティのある表現が可能だが、更なる利便性などを求める企業向けに、日々メンテナンスされている信頼性が高いプラグインも用意されている
- 静的サイトが生成されるので、表示スピードが速い
- 月額費用が他のCMSの比べて比較的安価
→一括で1千万円が必要だったり、月額10万円~のCMSがある中、5,500円から始められる
おすすめCMS⑤:Drupal
出典:Drupal
Drupalは大手グローバル企業から教育機関、政府機関などを含めた、世界の100万サイト以上で使用されているオープンソース型CMSです。
おすすめポイント
- セキュリティがかなり強固
→ホワイトハウスなどの国家機関でもDrupalが利用されている - Drupalはセキュリティチームが専門で用意されていて、常にシステムの情報を管理しているので安心
- 海外に多くの利用者がいるDrupalだが、日本向けのマニュアルやデザインが用意されている
- 3万以上の拡張機能が用意されている
→独自性のあるコーポレートサイト制作できる
おすすめCMS⑥:WordPress
出典:WordPress
WordPressは、言わずと知れた世界最大級のオープンソース型CMSです。
おすすめポイント
- WordPressは利用者が多いため、その分参考文献やWeb上の情報が多く、独学でも始めやすい
→オープンソース型CMSは、初期設定や拡張機能を設定する際に専門知識が必要となる - 5万以上のプラグインが用意されており、カスタマイズ性が非常に高い
- テーマも8,000以上用意されているので、テンプレートではあるが独自性を引き出せる
→専門知識があれば、テーマの編集も可能なのでさらにデザインの幅は広がる - 「WordPressで作ったサイトは、SEOに強い」とGoogleが公式に認めている
オープンソース型CMSでコーポレートサイトを制作する場合
オープンソース型CMSを導入する場合は、専門知識が必要になります。
リニューアルを機にCMSを導入する場合は、既存データの流し込み作業をしなくてはならないと同時に、作業時にSEOへの影響を考えなければならず、タイムコストやSEOに関する知識もつけなくてはなりません。
そのため、
- 社内にCMSの専門知識を持った人がいない
- データ移行する時間がない
- SEOを意識した流し込みが難しい
上記のような状況の場合、ホームページ制作会社やCMS移行の代行会社に依頼するのもおすすめです。
初期設定や移行段階でプラグインを設定してもらうことは可能ですが、指定された期間を過ぎてプラグインをインストールする際には独学または知識のある人を雇う必要があります。
CMSを使って、コストパフォーマンスの高いサイトを制作しましょう!
今回は、なぜCMSを使ってコーポレートサイトを作るのか、CMSでコーポレートサイトを作るメリットからコーポレートサイト制作に向いているCMSまでを紹介しました。
CMSを使うと、更新の手間やランニングコストなど、今までHTMLやCSSだけでは課題に感じていたことを解決できる場合が多いです。
現在コーポレートサイトを持っていない企業の方も、HTMLやCSSで手入力しているコーポレートサイトを持つ企業の方も、この機会にCMSを導入して、自社の売り上げやイメージの向上に繋がる魅力的なコーポレートサイトを作っていきましょう!