アドネットワークとは？始める前に知っておくべきメリットとデメリット

「アドネットワークサービスを知りたい！」
「アドネットワークの仕組みはどうなっているの？」
「アドネットワークって聞いたことあるけど、具体的にどんなものなのかよくわからない…」

そんな疑問や悩みをもっていませんか？

アドネットワークとは、広告主と媒体（Webサイトやソーシャルメディアなど）をつなぎ、効果的な広告配信を実現するプラットフォームです。広告主は手間をかけずに多くのメディアに広告を出稿でき、自社の商品やサービスの認知度の向上につながります。

この記事では、アドネットワークの基本的な知識やメリット・デメリット、代表的なサービスをわかりやすく解説します。これから広告運用を始める方に役立つ情報です。

この記事を読み終えると、アドネットワークの仕組みやメリットが理解でき、自社のビジネスに活かせます。ぜひ参考にしてください。

アドネットワークとは？

アドネットワークとは、広告主と媒体（Webサイトやソーシャルメディア、ブログなど）をつなぐプラットフォームのことです。広告配信が可能な複数の媒体が集まっており、一括して広告を配信できます。以前は、それぞれの媒体に直接交渉する必要がありましたが、アドネットワークの登場により効率的に広告を出稿できるようになりました。

また、広告の表示回数やクリック数などのデータを提供してくれるため、そのデータをもとに広告効果を把握でき、改善に繋げられます。このように、アドネットワークは、効率的かつ効果的な広告配信を実現する画期的なシステムといえます。

DSP（Demand Side Platform）との違い

DSPは広告主が複数のアドエクスチェンジやアドネットワークから、広告枠を購入する際に使用されるプラットフォームです。DSPを使うと、複数のアドネットワークやアドエクスチェンジに広告を配信できます。また、ターゲティングや入札戦略を最適化する機能があり、広告効果を高められるのです。

アドネットワークとDSPの違いは、主に広告購入プロセスと広告配信範囲にあります。アドネットワークは、広告主と媒体をつなぐプラットフォームで、複数の広告媒体に広告を配信する役割を果たしています。一方、DSPは広告主がリアルタイムで広告枠を購入するためのプラットフォームで、リアルタイム入札（RTB）を通じて、効率よく広告を購入できるようになっているのです。

アフィリエイト広告との違い

アフィリエイト広告との違いは、主に広告費が発生するポイントです。アドネットワークは、広告が表示されたり、クリックされたりすると費用が発生します。一方、アフィリエイト広告は成果報酬型です。商品購入や登録などの成果が生まれたときに広告費が発生します。

アドネットワーク広告のメリット

アドネットワーク広告にはさまざまなメリットがあります。この章では、主なメリットを3つ紹介します。

複数の媒体に同時出稿が可能

アドネットワークを利用すると、多くのメディアに同時に広告を出稿できるため、個別に出稿する場合に比べて効率よく広告運用を行えます。

たとえば、自社の商品の広告を複数のWebサイトに掲載したいとします。一般的な広告プラットフォームを使用する場合、各メディアと個別にコミュニケーションを取り、それぞれの規定に合った広告素材を準備しなければなりません。

しかし、アドネットワークを利用すれば、ひとつのプラットフォーム内で複数の媒体への出稿が可能です。

ターゲティング設定で効果的な広告配信が可能

アドネットワークでは、広告主が目的に応じてターゲティング設定を行えます。これにより、配信時間や配信先メディアのジャンルなど、広告が表示される条件を細かく設定でき、広告の効果を最大限に引き出せるのです。

たとえば、20代の女性向けの商品の場合、アドネットワークを利用して配信先メディアのジャンルを「女性向けファッション」や「美容」などに絞り込めます。また、リターゲティングを活用すると、一度商品ページを訪れたユーザーに対して広告を再度表示できるため、効果的な広告の配信が可能です。

効果測定が容易で信頼性が高い

アドネットワークでは、コンバージョンだけでなく、インプレッション数やクリック率（CTR）など、広告配信から得られるデータを確認できます。このデータは、広告媒体ではなくアドネットワーク事業者による効果測定から導き出されたもので信頼性が高く、得られたデータを活かせばより効率的な広告配信が実現するでしょう。

アドネットワーク広告のデメリット

アドネットワークには多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。ここからは、アドネットワーク広告のデメリットについて解説します。

出稿先の完全な指定ができない

アドネットワークを利用すると、出稿先メディアの完全な指定ができないため、予期しないホームページに広告が配信される可能性があります。

自社のブランディングにマッチしないメディアに広告が掲載されてしまうと、ブランドイメージが損なわれるリスクがあります。アドネットワークを利用する際には、出稿先の完全な指定ができないことを考慮し、適切な設定や対策を行ってリスクを最小限に抑えることが重要です。

アドネットワーク広告の配信方法は2つ

配信方法によって、ターゲット層へのアプローチ方法や広告効果が大きく変わります。アドネットワーク広告の配信方法は以下の2つです。

アドネットワーク広告の配信方法を理解すると、広告予算を無駄にせず、成果を上げることが期待できます。ここからは、それぞれの配信方法について、詳しく解説します。

ターゲット配信

ターゲット配信とは、広告の配信対象を特定のユーザーやサイトに絞り込む方法です。ターゲット層を絞り込んだ商材や、ニッチなサービスを取り扱う場合に向いています。ユーザー属性やキーワード設定などの要素をもとにターゲティングが可能です。

絞り込み方は多岐にわたりますが、リターゲティングは特に大きな効果が期待できます。リターゲティングとは、自社サイトを訪れたユーザーの行動履歴に基づいて配信する方法です。これにより、ユーザーに自社ブランドを再度認識させ、購入や問い合わせなどのコンバージョンにつなげます。

マーケティング会社「Criteo」の調査によると、リターゲティング広告の費用対効果が高いという回答が53％にも及んでいます。

参照元：Criteo、デジタルマーケティングレポートを発表リターゲティング広告はトップ3の予算規模　～オンライン・オフライン上で複雑化する買い物客の行動への対策とは？～

ノンターゲット配信

ノンターゲット配信とは、配信先のトピックやユーザーを絞らず、広告をあらゆるメディアに配信する方法です。多くのユーザーにリーチできる一方で、関連性が低いユーザーへの広告配信というデメリットも存在します。これらの特性から、日用品や美容品、アプリなど、幅広い層を対象とする商品に有効といえます。

また、ターゲット層がわからない未開拓なサービスや商品の場合にも、ノンターゲット配信が有効です。広告を配信し、購入したユーザーの訪問履歴や親和性の高いコンテンツなどを調査・分析れば、ターゲティング配信に活かせます。

代表的なアドネットワークサービス6社

アドネットワークサービスは、それぞれ異なる特徴を持っています。サービスの特徴や機能、対象となるユーザー層などを比較すると、自社のニーズや目的に合ったアドネットワークサービスを選べます。

ここからは、代表的なアドネットワークサービスについて詳しく紹介します。

自社の商品やサービスに適したアドネットワークサービス選びの参考にしてください。

Google Display Network（GDN）

出典：Google広告

Googleディスプレイネットワーク（GDN）は、Googleが展開する世界最大級のアドネットワークサービスです。GmailやYouTubeなどのGoogle提携サイトを含む、200万を超えるWebサイト、動画、アプリに広告を掲載できます。

とくに、国内月間利用者数が7,000万人を超えるYouTubeへの広告配信が可能な点は大きな強みです。GDNの主なターゲティング手法は以下のとおりです。

また、Googleディスプレイネットワークは、Google広告を利用して掲載できます。最低出稿金額の制限がないことから、導入が容易であるという点も大きな魅力です。多くのユーザーにアプローチできることや機能性が充実している点から、どの企業にもGDNの活用をおすすめします。

Yahoo!広告 ディスプレイ広告（運用型）（YDA）

出典：Yahoo!広告

Yahoo!広告 ディスプレイ広告は、Yahoo! JAPANが提供するアドネットワークサービスで、Googleディスプレイ広告と同様に非常に有名です。Yahoo!広告 ディスプレイ広告は、さまざまな配信方法が利用できます。

これにより、動画再生数やクリック数、コンバージョン数の増加など、出稿目的に応じた広告配信が可能です。ディスプレイ広告（運用型）では、1日あたりの予算上限（日額予算）を自由に設定でき、少額からでも広告を出稿できます。

広告の停止・再開はいつでも可能で、休止中に固定費用が発生することはありません。

nend（ネンド）

出典：nend

nendは、2010年7月から提供されているアドネットワークで、GoogleやYahoo!、SNSではリーチできないユーザーにアプローチ可能です。ゲーム、ニュース、マンガ、グルメなど幅広いカテゴリーの配信面を持ちます。

nendは、質の高いユーザーを獲得するためにさまざまな機能を開発しています。「マルチコンバージョン機能」はその一つで、さまざまな成果を一度に測れるのです。これにより、広告がどれだけ効果的なのかを細かくチェックし、広告主のKPI達成に近づけてくれます。

楽天広告

出典：楽天広告

楽天広告は、楽天グループが提供する70種類以上のサービスや提携先Webサイトに広告を掲載できるプラットフォームです。1億人を超える楽天会員から集められたデータを用いて、高精度なターゲティング配信が可能であり、効果的な広告展開が実現できます。

また、楽天広告はバナー広告やネイティブ広告、SNS、動画広告など、さまざまな広告フォーマットに対応しているため、柔軟な広告運用が可能です。とくに、ECサイトを運営していたり、楽天市場に出店していたりする企業には、楽天広告がおすすめです。

LINE広告ネットワーク

出典：LINE広告

LINE広告ネットワークは、10,000を超えるさまざまなアプリメディアを対象に、幅広いユーザーへの広告配信が可能なサービスです。代表的なアプリのカテゴリーは以下のとおりです。

ユーザー属性に関しては、ライフスタイル系アプリやマンガアプリなど多様なジャンルのメディアが網羅されており、さまざまなターゲット層に対応できます。さらに、月間アクティブユーザー（MAU）が9,400万人以上という規模を持つLINEの豊富なデータを利用したターゲティング配信により、より効果的な広告戦略を展開できます。

i-mobile Ad Network

出典：i-mobile Ad Network

i-mobile Ad Networkは、株式会社アイモバイルが運営する国内最大級のアドネットワークで、高精度の最適化機能と豊富なターゲティングメニューが強みです。スマートフォンやPC、タブレットに対応しており、アプリ内の広告も提供しています。

また、不正メディアの監視や適切な入札単価の設定、クリエイティブな広告戦略の支援など、広告主に対してさまざまなサポートが提供されています。

アドネットワークを使って収益を最大化しよう

アドネットワークとは、広告主と媒体（Webサイトやソーシャルメディアなど）をつなぎ、効果的な広告配信を実現するプラットフォームです。最後にもう一度内容を確認しておきましょう。

これらの知識を踏まえ、アドネットワークを活用すると、効果的な広告配信を実践でき、より多くの顧客獲得や売上向上が期待できます。