「BASEとSTORESって何が違うの?」
「BASEとSTORES、自分に合うのはどっちだろう?」
ネットショップを開設しようにも、どのサービスを利用すべきか悩みますよね。
集客力を求めるならBASE、コストを抑えたい方はSTORESがおすすめです。外せない要素をあらかじめ明確にしておくと選びやすくなるでしょう。
本記事では、
- BASEが合う人、STORESが合う人
- 9つの観点から比較
を解説していきます。ぜひ最後まで読んで、ネットショップ作成サービス選びの参考にしてください。
目次
BASEとSTORES、ショップ開設にはどちらがおすすめ?
BASEとSTORESは、どちらも初心者におすすめのサービスです。それぞれの特徴をもとに、「BASEがおすすめの人」と「STORESがおすすめの人」をまとめました。
BASEがおすすめの人
- 月額無料でネットショップの運営をしたい人
- すぐにでも運営を始めて、早く売上金を手にしたい人
- 自分でデザインのカスタマイズをしたい人
STORESがおすすめの人
フリープラン
- とにかくコストを抑えて運営をしたい人
- 最低限の機能があればいい人
スタンダードプラン
- 月20万以上の収入が見込める人
- 売上の目処があり、決済手数料を抑えたい人
集客力・こだわりで選ぶならBASE
この記事ではBASEとSTORESをさまざまな角度から比較してきましたが、「結局、どっちが売れるの?」と気になる方も多いでしょう。集客・こだわりの面で考えると、BASEの方が若干上だと思われます。なぜなら、BASEには以下のような「STORESには無い特徴」を持っているからです。
・ユーザー数がSTORESよりも多い
・HTML・CSSの編集できる
・無料プランでもアクセス解析ができる ※STORESもスタンダードプランなら可能
・ファビコンの変更が可能
そのため、「たくさんの人に自分のショップを知ってもらいたい」「自由にデザインをカスタマイズしたい」という方にはBASEでの運営がおすすめです。
9つの観点でBASEとSTORESを比較
お金に関すること
ショップ (プラン) |
BASE | STORES (フリー) |
STORES (スタンダード) |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
月額料金 | 0円 | 0円 | 税込2,178円 |
決済手数料 | 3.6%+40円 | 5% | 3.6% |
サービス使用料 | 3% | 0円 | 0円 |
振込手数料 | 250円 ※入金2万円未満で 事務手数料別途500円 |
275円 ※入金1万円未満で 事務手数料別途275円 |
275円 ※入金1万円未満で 事務手数料別途275円 |
入金サイクル | 振込申請から10営業日 | 月末締め、翌月末払い | 月末締め、翌月末払い |
①基本料金
BASEは、基本的に無料で利用できます。
STORESの場合、フリープランは0円ですが、スタンダードプランは月額1,980円がかかります。
②手数料
手数料とは、ネットショップで商品が売れた際に支払う料金のことです。もっとかみ砕くと、手数料には「サービス手数料」と「決済手数料」があります。
サービス手数料とは、商品が売れた時にサービス側に支払う手数料のことをいいます。決済手数料とは、クレジットカードなどで決済をするときに決済代行業者に支払う手数料のことです。銀行振込の場合、決済手数料は払わなくて済みます。
上の表で示したように、BASEの場合、サービス手数料が3%、決済手数料は3.6%+40円なので合計6.6%がかかります。
STORESの場合、サービス手数料はかかりません。決済手数料はフリープランでは5%、スタンダードプランは3.6%です。このことから分かるように、STORESの方が手数料を安く抑えて利用できます。
③振込手数料
振込手数料とは、売上金額を実際に受け取るときにかかる費用のことです。こまめに振込申請をすると手数料がかさんでしまうので、ある程度貯めてから申請するか、振込手数料が低いサービスを利用した方が受け取れる金額は多くなります。
振込手数料だけで見ると、BASEの方がSTORESよりも25円安いです。振込手数料に加えて、少額で振込を行う場合、別途事務手数料がかかります。
BASEは入金2万円未満の場合、事務手数料として500円がかかり、合計750円。
一方STORESは入金1万円未満の場合、事務手数料として275円かかり、合計550円です。
事務手数料を含めた金額だと、BASEの方が200円高くなってしまいます。
④入金サイクル
入金サイクルとは、振込申請をした日から売上金が振り込まれるサイクルのことです。お小遣い稼ぎや副業ではなく、ネットショップの売上金を収入源として生活している場合、売上が発生してから振り込まれるまでの期間が長いと資金繰りが大変になってしまうので、入金サイクルもサービスを選ぶうえで重要な要素となります。
入金サイクルは、圧倒的にBASEの方が早いです。振込申請をした日から10営業日(土日を除く)で振り込まれます。
一方STORESは、月末締め、翌月末払いとなっています。そのため、タイミングによっては申請してから入金されるまで、最長で60日ほど待たなくてはいけないときもあるのです。例えば、3月1日に商品が売れたとしても、締め日は月末なので3月末になり、振り込まれるのは4月末となります。
どちらのサービスにも、入金サイクルを短縮するオプションが用意されています。
BASEの『お急ぎ振込』を利用すると、翌営業日の入金が可能です。なお、お急ぎ振込には、振込申請額の1.5%がかかります。
STORESの『スピードキャッシュ』というサービスを利用すると、手数料としてフリープランは3.5%、スタンダードプランは1.5%かかってしまいますが、こちらも翌日振込が可能になります。
下表に、手数料と入金サイクルを短縮するオプションの手数料、合計金額をまとめました。
ショップ (プラン) |
BASE | STORES (フリー) |
STORES (スタンダード) |
手数料 (決済手数料+サービス使用料) |
6.6%+40円 | 5% | 3.6% |
入金サイクルを短縮する オプションの手数料 |
振込申請金額の1.5% | 3.5% | 1.5% |
合計 | 6.6%+40円 + 振込申請金額の1.5% |
8.5% | 6.1% |
機能・デザインに関すること
⑤テンプレートの種類
BASE、STORESともに多くのテンプレートが用意されているため、好きなテンプレートを選ぶだけで簡単にネットショップのデザインを変更することができます。
STORESはフリープラン、スタンダードプランどちらも48種類のテンプレートを無料で利用可能です。
BASEのテンプレートはSTORESに比べると選択肢が少なくなりますが、BASEにはHTML・CSSを編集できる機能があるので、コーディングができる人であれば、自分好みのデザインにカスタマイズすることができます。
また、BASEにはAPIも提供されているため、自分のサービスとECを連携させることも可能です。
⑥ロゴを非表示にするためにかかる費用
BASEもSTORESも、無料のプランだとロゴが入ってしまいます。ロゴが表示されているとブランディングに影響したり、信頼度が低下したりする可能性もあります。そのため、本格的なネットショップを作りたい場合はロゴを非表示にすることをおすすめします。
BASEでロゴ非表示にかかる費用は、月額500円です。『BASEロゴ非表示』というAppsをインストールすることでロゴの非表示が可能になります。このAppsを入れると、オリジナルのファビゴンの設定もできるようになります。
STORESにおいて、フリープランでロゴを非表示にすることはできません。スタンダードプラン(月額2,178円)の機能に、『サービスロゴ非表示』が含まれています。BASEの方が、費用を安く抑えてロゴの非表示ができます。
⑦オリジナルの機能
BASEにしかない注目機能
・受注販売
・抽選販売
受注販売とは、商品を売ってから生産できる機能です。画像データだけで簡単にオリジナルのTシャツやスマホケースを作ることができ、注文が入ってから作り始めるので仕入れの必要がなく、在庫を抱える心配もありません。
抽選販売とは、抽選形式で販売できる機能です。当選者・落選者の選択ができ、抽選結果のメールも編集可能となっています。商品を先着順ではない方法で販売したい人、限定品など在庫の少ない商品を販売しようと思っている人におすすめの販売方法です。
STORESにしかない注目の機能
・まとめ販売
・LINE連携
まとめ販売を使うと、まとめて割(購入個数による割引)やセット割(購入アイテムの)を設定して販売することができます。まとめ販売は、セールやキャンペーンに効果的な販売方法です。
LINE連携とは、運営しているストアとオーナーのアカウントを連携し、トークルームでストアの情報を確認できる機能です。LINEを開くだけで売上と入金予定、未配達リストなどの確認ができるようになります。
STORESにおける注意点
アクセス解析が使えるのはスタンダードプランのみ
STORESのフリープランはアクセス解析ができません。ネットビジネスにおいて、アクセス解析は必須といえます。そのため、アクセス解析が使えないとアクセス数がわからないだけでなく、広告や集客施策の効果も検証できません。もし、STORESを利用するなら『スタンダードプラン』がおすすめです。
BASEに関しては無料プランでもアクセス解析が可能です。
運営に関すること
⑧クレジットカード決済における利用審査の有無
BASEはクレジットカード決済の審査はありませんが(個人のみ)、STORESには審査があります。
BASEBASEは運営側で取引を仲介してくれるエスクロー取引を採用しており、JCB / アメリカン・エキスプレス以外のカードブランドであれば、申請後すぐに利用できます。
JCB/アメリカン・エキスプレス・カードの場合は、以下の利用準備期間が設けられています。
・特定商取引法に基づく表記において【個人】を選択している場合、申請後2~3営業日から使用可能です。
・特定商取引法に基づく表記において【法人】を選択している場合、審査が必要になります。
STORES
BASEでクレジットカードの審査が必要なのは「法人」のみですが、STORESの場合、クレジットカード決済の導入には必ず審査が必要になります。ダッシュボードから申請を行い、審査結果がでるのはおよそ4営業日だといわれています。(4営業日以上かかることもあります。)申請通過後に申請の修正をする場合は再申請となり、手続きに約2カ月かかることも念頭に置いておく必要があります。
この「クレジットカード決済利用審査」に落ちてしまった場合、ストアの決済方法としてクレジットカード決済の設定ができないだけでなく、再申請をすることも不可能になってしまうため、審査通過のハードルは高いでしょう。
なお、審査期間中であってもストアの公開はできます。審査中は、クレジット決済以外の利用可能な方法でストアの運営をしていきましょう。
⑨ドメイン
ドメインとは、インターネット上の住所のことです。ドメインによって、サイトの特定ができます。ドメインはメールアドレスやWebサイトのURLに使われており、例えばURLが「https://www.yuryo-web.com」であれば、「yuryo-web.com」の部分がドメインです。
独自ドメインを使用しない場合のURL
■BASE
BASEで利用可能なURLは以下の通りです。
BASEで利用できるドメイン
・https://◯◯◯.thebase.in
・https://◯◯◯.shopselect.net
・https://◯◯◯.base.ec
・https://◯◯◯.theshop.jp
・https://◯◯◯.handcrafted.jp
・https://◯◯◯.fashionstore.jp
・https://◯◯◯.buyshop.jp
・https://◯◯◯.supersale.jp
・https://◯◯◯.official.ec
・https://◯◯◯.kawaiishop.jp
URLの後ろの文字列は、上に挙げた11種類の文字列から選ぶことができます。〇〇〇の部分は、ローマ字で3文字以上の好きな文字列を設定できます。オリジナルのドメインを設定したい場合は、独自ドメインでの運営がおすすめです。
■STOERS
STORESで利用可能なURLは以下の通りです。
STORESで利用できるドメイン
・https://◯◯◯.stores.jp
STORESも〇〇〇の部分を好きな文字列で設定できます。
BASEが11種類の文字列から選べるのに対し、STORESは「https://◯◯◯.stores.jp」の1種類だけです。
URLを見たユーザーは「STORESで作ったサイト」と一発で分かってしまいます。そのため、STORESで本格的なネットショップを作りたい場合は、独自ドメインを使用して作成すると良いでしょう。
独自ドメインを使用する場合
■BASE
BASEで独自ドメインを使ってネットショップを作成する場合、サブドメイン形式しか設定できないことを覚えておく必要があります。例えば、「sample.net」というドメインでネットショップを開設しようと思っていても、設定できるのは「shop.sample.net」や「www.sample.net」のようにドメインの前に文字列が入った、サブドメイン形式のドメインのみです。
なお、BASEではドメインの取得や契約管理は行っていないので、独自ドメインのネットショップを作る際は、自分でドメイン取得管理サービス(お名前.com、ムームードメインなど)を使ってドメインを取得する必要があります。
■STORES
STORESの場合、フリープランでは独自ドメインを使えませんが、スタンダードプランだと無料で独自ドメインを取得できます。
STORESで取得できるドメインは以下の通りです。
・◯◯◯.com
・◯◯◯.net
・◯◯◯.shop
通常ドメインの取得には年間、数百円~数千円かかってしまうので、無料で独自ドメインを取得できるスタンダードプランはとてもお得なプランだといえます。
BASEでは、外部のサービスを使ってドメインを取得する必要があると述べましたが、STORESは外部で取得したドメインを使用することができません。使える独自ドメインは、STORESで取得したドメインのみです。また、STORESから退店した場合、他のサービスに移管することはできません。
これらの理由から、すでにドメインを取得していて、独自ドメインを使ってネットショップを作りたいと思っている人にはBASEがおすすめです。
さまざまな観点から、自社に合ったサービスを見極めることが大切!
本記事では、BASEとSTORESを9つの観点から比較してきました。どちらのサービスも、手軽にネットショップを作れるサービスです。今回ご紹介した通り、「簡単にネットショップが作れる」という点は共通していますが、運営に関わる費用や機能、デザイン、運営面に違いがあります。
「何を重視するか」によっても、選ぶべきサービス・プランは変わってきます。自分の中で「重視したいポイント・優先順位」を決めてから、どちらのサービスにするのか検討してみてください。