
「病院の雰囲気を伝えられるホームページを作りたい」
「病院のホームページにはどんなコンテンツを掲載すればいい?」
病院のホームページ制作を考えている人は、上記のような考えをお持ちではないですか?ユーザーは安心して受診できる病院を探しているため、ホームページは不信感を抱かせないようなデザインが大切です。
本記事では病院のホームページ制作を考えている人に向けて、次のような項目を解説しています。
この記事で解説していること
- 病院のホームページ制作で注意すべきポイント
- 病院のホームページに掲載すべきコンテンツ
- 病院のホームページデザイン10選
この記事を読めばホームページを訪問した人に対して、病院の雰囲気を伝えられるようになります。ぜひ参考にしてください。
目次
病院のホームページ制作で注意すべきポイント
病院のホームページ制作には「医療広告ガイドラインを遵守する」という、業界ならではの特徴があります。最悪罰金処分などが下される可能性もあるため、医療広告ガイドラインに関しては特に注意が必要です。他にも病院のホームページ制作には、「ユーザーの年齢層を考えて誰にでも見やすいデザインにする」など注意すべきポイントがいくつかあるため確認しておきましょう。
医療広告ガイドラインを遵守する
医療広告ガイドラインとは、医療法に基づく、美容・医療サービス広告の規制に関する指針です。元々チラシやパンフレットなどを対象にした規制でしたが、2018年の医療法改正に伴いウェブサイトも規制の対象となりました。(参考:医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書 3ページ)
医療広告ガイドラインを守らないと、「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科されることもあります。規制対象となる広告の一例は以下のとおりです。
規制対象となる広告 | 詳細 |
虚偽広告 | 治療内容や効果に関して、虚偽の内容を記載している広告 |
誇大広告 | 治療内容や効果を誇張している広告 |
比較有料広告 | 他の病院などと比較して、「自院が優良である」とする広告。 |
体験談 | 患者などの主観に基づく治療等の内容や効果に対する体験談 |
ビフォーアフター写真 | 治療等の内容や効果を誤認させる恐れのあるビフォーアフター写真 |
病院のホームページ制作する際は、医療広告ガイドラインに遵守した内容になっているか必ず確認してください。また、医療広告ガイドラインに関して質問があれば”医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書”や、”医療広告ガイドラインに関するQ&A”を確認するか、近くの保健所へ相談しましょう。
誰でも見やすいデザインにする
病院のホームページは子供からお年寄りまで、見る人の年齢層がさまざまなので、誰にとっても見やすいデザインにする必要があります。次のようなポイントを意識してデザインしましょう。
point
- 写真や動画を使用し、文字以外の視覚情報を与える
- 項目ごとにアイコンなどを使用したボタンを設置する
- レスポンシブデザイン(スマホにもパソコンにも対応したデザイン)にする
見やすいデザインであれば、ユーザーは必要な情報まですばやく辿り着けます。上に挙げたポイントを意識して、視認性に配慮したデザインを目指しましょう。
伝えたい情報は目立たせる
病院のコンセプトや、季節性の病気に対する治療情報など、特に伝えたい情報は目立たせましょう。下記画像のように、ホームページの最上部や目立つ色で情報が配置できれば、ユーザーが情報を見落としづらくなります。
出典:北野病院
「土曜日の診療体制変更」を、トップページの最上部に赤字で大きく表示し、わかりやすく訴求するデザインになっています。
病院のホームページに掲載すべきコンテンツ
病院のホームページを訪れている人の目的は、予約や料金などの病院に関する情報を得るためです。したがって、アクセス方法や決済方法などは記載し、サイト訪問者のさまざまなニーズに応えられるようにしましょう。また、医師・スタッフや対応できる症状などの紹介は、ユーザーに安心感を与えられます。
ここで紹介している「病院のホームページに掲載すべきコンテンツ」を確認し、サイト訪問者にとって有益なホームページの制作を目指しましょう。
医師・スタッフの紹介
医師やスタッフの紹介は、ホームページに訪れる人の信頼性の獲得に繋がります。以下のような客観的な情報を記載しておきましょう。
医師・スタッフの紹介に記載すべき情報
- 経歴
- 認定資格
- 実績
- 所属学会
- 著書・出版物
また、医師やスタッフの治療に関する考え方なども合わせて記載すると、訪問者の安心感に繋がります。
対応できる症状
患者さんの中には自身の症状に関して、以下のように考えています。
- 対応実績のある病院で診察・治療を受けたい
- どの科で受けるべきかわからない
自身と同じ症状が実績に記載されていれば、患者さんは安心して病院に治療を任せられます。また、受診すべき科がわからずとも、対応症状が確認できれば「この病院の〇〇科で受診すればよさそうだ」と思わせられます。
他にも、症状別に治療方法や実績などを記載したコラムを執筆すれば、その症状名で検索した人がホームページを閲覧する可能性があり、病院の認知度向上も可能です。
よくある質問
よくある質問を掲載すれば、サイト訪問者の疑問を簡単に解決できます。サイト上でユーザーの疑問が解決されれば、電話対応業務を少なくする事も可能です。「診療時間」や「決済方法」など、サイト訪問者が欲している情報を想像し、記載する内容を考えてみましょう。
アクセス方法
病院までのアクセス情報を掲載すれば、患者さんが地図アプリで検索する手間を省け、道に迷う心配もなくなります。また、同名の病院との混同を防ぐためにも、アクセス方法は掲載するべきです。アクセス方法には以下のような内容を記載しておきましょう。
アクセス方法に掲載すべき内容
- 地図アプリによる病院の位置情報
- 電車・バス・車など各交通手段のアクセス方法
各交通手段によるアクセス方法には、「〇〇駅から徒歩5分」のような文章による説明でも問題はありません。しかし、よりわかりやすく伝えたければ、最寄り駅から病院までの道中で目印となる建物の画像なども掲載しておきましょう。
決済方法
決済方法も掲載すべきコンテンツです。病院を探している人の中には、現金以外での決済ができる病院を探している人もいます。決済情報がその病院に行く決め手になる場合もあるため、トップページやよくある質問などに記載しておきましょう。
病院のホームページデザイン10選
デザインが優れている病院のホームページを10個ご紹介します。シンプルでわかりやすいデザインや、スタイリッシュで見やすいデザインなど、さまざまな事例があるため、自院のホームページ制作の参考にしてください。
東京女子医科大学病院
出典:東京女子医科大学病院
東京女子医科大学病院のホームページは、文章による情報はトップページに記載しておらず、主にアイコンのみで構成されています。情報がわかりやすく整理されているため、電話番号や診療時間、休診日が記載されているページ最下部まですぐに辿り着けます。
トップページの情報量を減らすことで、多くのサイト訪問者が必要になる情報をすぐに取得できる設計になっています。また、「診療予約」のアイコンにはスマートフォンを使用するなど、アイコンをを見ただけでどのようなコンテンツなのか、わかるようになっています。
さいたま新都心ジャガークリニック
さいたま新都心ジャガークリニックのホームページはは緑を基調としたデザインになっています。緑は安心や安全をイメージする色で、病院のホームページに使用する色としてぴったりです。トップページに掲載している院長のあいさつにはポップなイラストを配置しており、親しみやすさを感じます。
ページ下部にはアクセスや診療時間、キャッシュレス決済の可否などを記載しているため、サイト訪問者はひと目でこれらの情報を取得できます。
新宿ホームクリニック
出典:新宿ホームクリニック
新宿ホームクリニックのトップページには、患者さんを診察している写真が掲載されていました。医師の顔がわかり、診察時の雰囲気も伝わってくるため、ユーザーの安心感に繋がります。また、ホームページカラーは信頼や誠実さのイメージカラーである青を基調として、白、オレンジと三色にまとめられており、スッキリとした見やすいデザインになっています。
ちなみに、今回ご紹介する病院のホームページは、サイトカラーに青を採用していることが多く、過半数のホームページで使われていました。
愛媛県立中央病院
出典:愛媛県立中央病院
愛知県立中央病院のホームページは、トップページに動画を設置しているため、画像よりも詳しく病院の設備や外見が確認できます。また、青を基調としたデザインですが、採用情報のみ赤色に変えており、就職を目的にホームページを訪れた人もすぐに情報を見つけやすいデザインです。
ページ上部で文字のサイズを変更するボタンを設置しており、目が悪い方やお年寄りの方にも配慮されています。
公立八女総合病院
出典:公立八女総合病院
公立八女総合のホームページは、トップページに発熱外来専用ダイヤルを設置し、緊急性が高く情報を探している人が多いであろう新型コロナウイルスの情報が、見やすくなっています。また、産婦人科外来特設ページが設けられているため、「総合病院だけど、産婦人科に力を入れているのかな」とサイト訪問者に感じさせることができます。
東鷲宮病院
出典:東鷲宮病院
東鷲宮病院のホームページは上部と左部にメニューを掲載しています。左のメニューは常時表示で、掲載している情報は多くの人が必要とする電話番号や休診日などです。また、上部のメニューは画像のとおりプルダウン式になっているため、情報がすっきりまとまっています。ユーザーの目に入りやすい場所に優先度の高い情報を掲示すれば、使いやすいホームページになるでしょう。
碑文谷病院
出典:碑文谷病院
碑文谷病院のトップページは上の画像のとおりですが、初めてアクセスした場合のみ、下記テキストが表示される仕組みになっています。
出典:碑文谷病院
初めてホームページを訪れた人にのみ会社のコンセプトを表示させる場合、以下のようなメリットが考えられます。
ファーストビューを工夫してコンセプトを表示するメリット
- 初めてホームページを訪れる人は病院のコンセプトが知れるため、どんな病院なのか情報を得られる。また、固定ページがあることで印象に残る。
- 既にホームページを訪れたことがある人は何度もコンセプトを見ずに済み、すぐに得たい情報が表示される。
初めて病院のホームページを訪れる人に、必ず伝えておきたいメッセージがあれば、ファーストビューを工夫してみましょう。
藤沢湘南台病院
出典:藤沢湘南台病院
藤沢湘南台病院のホームページ上部には動画が設置されており、病院の雰囲気を伝えられるようなデザインです。ページをスクロールするといくつかのサムネイルが表示されますが、これらはYouTubeのリンクになっており、サイト訪問者が気になった情報を動画で詳しく知れる仕組みとなっています。
くわしく解説したい内容があれば、文章に比べて多くの情報を伝えられる動画コンテンツの採用も検討してみましょう。
東都三軒茶屋リハビリテーション病院
東都三軒茶屋リハビリテーション病院のホームページは、トップページに病院のコンセプトと院内の写真が表示されているため、サイト訪問者はどのような病院なのかイメージできます。また、画面上部のメニューは常に表示されており、目的のページにすぐ遷移でき便利です。
サイト訪問者のニーズがわかっていれば、ホームページの端に常に表示させて使いやすいデザイン設計をしていきましょう。
山王病院
出典:山王病院
山王病院は総合病院ですが、トップページに「お産の山王」と記載しているため、「産婦人科に強い総合病院」であることがひと目でわかります。このように、病院の強みを見せるデザインができれば、ターゲットユーザーは「自分にぴったりの病院を見つけた」と感じられるはずです。
ホームページデザインで病院の雰囲気を伝えましょう
いかがでしたでしょうか。本記事では
この記事のまとめ
- 病院のホームページ制作で注意すべきポイント
- 病院のホームページに掲載すべきコンテンツ
- 病院のホームページデザイン10選
について解説しました。
デザインを意識したホームページ制作ができれば、病院の雰囲気を伝えられます。本記事で紹介したポイントやデザイン事例を参考にして、サイト訪問者にとって有益となる病院ホームページを作成しましょう。