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メールで相談する「YMYLって何?」
SEO対策やコンテンツ制作に取り組む方は、耳にされる機会が多いのではないでしょうか?
YMYLとは「Your Money or Your Life」の頭文字をとった略語で、人々の健康や金融などに影響を与える可能性があるジャンルのことです。この概念に該当するページでは、他のジャンルのページ以上にコンテンツの質が求められます。
本記事では、
について解説します。ぜひ最後まで読んで、コンテンツ作成やSEO対策にお役立てください。
YMYLとは「Your Money or Your Life」の頭文字をとった略語で、人々の健康・経済に影響を与える可能性があるページまたはトピックのこと。
Googleが2013年に「検索品質評価ガイドライン」で提唱したことを皮切りに、近年のSEOを考える上で非常に重要な概念となっています。
2020年10月に公開されたGoogle検索品質評価ガイドラインでは、以下の7つのジャンルがYMYLの例として掲載されています。
国際的なイベント、政治、科学などの重要な話題に関するニュース(スポーツ、エンタメなどは含まれない)
投票に関する情報、社会福祉事業、法的問題(例:離婚、児童保護など)といった一般市民の生活に関する情報
投資、税金、ローン、保険などに関するアドバイスや情報
商品・サービスの情報、または購入に関するページ(ECサイト)
医学、薬、病院などに関するアドバイスや情報
宗教、国籍、人種、障害、性的指向、ジェンダーといった人々のグループに関する主張や情報
フィットネスや栄養、住宅情報、大学選びや仕事探しに関する情報
これらは一部を抜粋したものになりますが、人々の人生やお金に影響する情報はYMYLに該当するということを覚えておきましょう。
検索エンジンの黎明期において、課題となっていたのは検索精度の向上です。
2000年代の検索エンジンは、Webサイトやページの良し悪しを被リンクの多さで判断していました。その評価基準を逆手にとり、文脈的に不自然な形でキーワードを詰め込んだサイトや悪徳業者から被リンクを購入し、良いサイトに見せかけるような、小手先だけのSEO対策を行うサイトが検索上位を占めていたのです。
そうした状況を改善すべく、Googleは大規模なアップデート(ペンギン・パンダアップデート)を行い、スパムリンクをペナルティの対象とし、コンテンツを重視するアルゴリズムへと変化させました。俗に言う「コンテンツイズキング」の時代が到来。
しかし、新たに浮上したのが「長文かつ大量のコンテンツで、上位表示を独占しようとするメディア」の問題です。質よりも文章量を重視した戦略を取り、内容が必ずしも正確ではないコンテンツで溢れかえりました。
そんな中、根拠のない医療情報を大量に掲載したり、他サイトの記事をコピペし無断掲載したりといった「ウェルク問題」が2016年に露見。検索エンジンの在り方も問われたのです。
こういった出来事の影響もあり、Googleは更なる質の向上を追い求め、人の生命や財産に影響のあるジャンルでは、より内容の正確性や権威性を重要視するようになりました。
YMYLの分野に大きな影響を与えた代表的なアップデートとして以下の3つが挙げられます。
YMYLの分野で最初のアルゴリズムアップデートと言われているのが、2017年4月に実施されたアウルアップデートです。フェイクニュース対策を目的に導入されました。導入後は、信憑性の低いページの評価が下がり、信頼性の高いサイトが上位表示されるように。
同年12月に日本では、2017年12月に健康アップデートと呼ばれる医療や健康に関連する検索結果の改善が行われました。検索順位が大きく変動するケースが多く、ページ単体ではなくサイト単位で変動する点が特徴的です。
そして、2018年8月に実施されたコアアルゴリズムアップデートは、医療健康分野を中心に大幅に検索順位が変動したという報告が多数あがったことから「Medic Update」と名付けられました。ただし、Googleは「YMYLだけを狙い撃ちにしたアップデートではない」と明言しており、ネーミングやアップデート内容は非公式な情報です。
以上の3つの代表的なアップデート以降は、公式がアナウンスすることはないもののコアアルゴリズムアップデートと同時に、YMYLに関わるアルゴリズムも少しずつ変動しています。
YMYLの分野でSEO対策を行う際、押さえておかなければならない概念がGoogleが提唱する、E-A-Tです。「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字からきている、質が高いコンテンツを表す概念のこと。Googleは、YMYLとE-A-Tの関係性について以下のように明言しています。
7.2.1 Lowest E-A-T
One of the most important criteria of PQ rating is E-A-T. Expertise of the creator of the MC, and authoritativeness or trustworthiness of the page or website, is extremely important for a page to achieve its purpose well.
If the E-A-T of a page is low enough, users cannot or should not use the MC of the page. This is especially true of YMYL topics.日本語訳:ページの品質評価で最も重要な基準の1つは、E-A-Tです。
コンテンツ作成者の専門性、ページまたはウェブサイトの権威性・信頼性は、ページの目的(ユーザーにとって有益であること)を達成するために重要です。
ページのE-A-Tが著しく低いと、ユーザーはコンテンツを活用することができない、もしくは利用するべきでありません。
これは、特にYMYL分野において当てはまります。
YMYLの分野でGoogleからの評価を高めるには、E-A-Tを正しく理解し、コンテンツに反映させることが重要です。
YMYLをスコア化するアルゴリズムは存在しないため、これを押さえれば100%検索順位が上がるといった、絶対的な対策は存在しません。
しかし、Googleが提唱するサイトの評価方法に沿って、良質なコンテンツを作成することで検索順位の向上に繋がるでしょう。ここからは、具体的なSEOの対策ポイントを解説します。
該当する分野のプロに監修、もしくは添削してもらい、情報の正確さを確保しましょう。
ただし、専門家が携わると難しい用語が多用され、内容は正確であってもユーザーにとってわかりにくくなってしまうことが懸念されます。指示を仰ぎつつ、初心者にもわかりやすいような言い回しにしましょう。
文献を引用する際は、なるべく公的機関(政府や大学・研究機関など)の情報を採用し、情報の精度を高めるようにしましょう。YMYLの分野では根拠が重要です。参照元を明らかにし、確固たるエビデンスがあることを示しましょう。
無断で転載することは著作権の侵害にあたる可能性があるため、「引用や出典」を明記することを忘れてはいけません。
専門性が高いページでは「誰が執筆したコンテンツか」ということが重要です。
著者情報を明記することはもちろん、可能であれば監修者をつけ、その情報も載せるようにしましょう。
YMYLに関する情報は、頻繁にアップデートされる傾向があります。古い情報はときにユーザーに悪影響を与えてしまうことも。定期的に見直し、常に最新の情報に更新しましょう。
YMYLに該当するジャンルはユーザーに大きな影響を与える分野であるため、アルゴリズムは今後も変動することが予想されます。まずはYMYLが何を指しているのかということ、そして関連性が強い概念である「E-A-T」について正しく理解してユーザー目線のコンテンツ作成を行うことが重要です。
GoogleがYMYLの分野として評価基準を反映させているキーワードは、ユーザーの価値観の変化に応じて増えていくでしょう。「現段階では自分のサイトは対象となっていないから関係ない」と見過ごしてしまうのではなく、直接関係がある方もない方も、本記事を読んでYMYLについての理解を深め、それぞれの分野で応用してみてください。